松本山雅U-18はなぜ、横浜ユースを破るジャイアントキリングを起こせたのか?

カテゴリ:高校・ユース・その他

川原 崇(高校サッカーダイジェスト)

2016年10月31日

今週末は“兄弟”揃って大一番を迎える

守備での堅実な対応が光った右ウイングバックの細田②。横浜の俊英・椿と見応えあるマッチアップも。写真:川原崇(高校サッカーダイジェスト)

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 松本山雅の下部組織として、2003年に発足したU-18。だが、チーム強化が本格化したのはほんの数年前だという。5年前にコーチとして招聘されたのが、現監督の臼井氏だった。
 
「ここに来た当初は、まだ普及の一環でしかなかったんです。高校の部活動でうまく馴染めずにサッカーを辞めてしまった子たちに、週に2回の活動の場所を提供したりしてました。そこからですからね。クラブの努力の賜物です」
 
 アカデミーダイレクターの山﨑武氏を中心に、育成のスペシャリストである岸野靖之氏(現ユースアドバイザー)をU-18監督に迎えるなど組織改革を推し進め、地元のジュニアユース年代のクラブや指導者とのパイプも強化。県外からもタレントが集まり、スクール、U-12からU-18に至るまでのピラミッドが緩やかに構築され、現在アカデミーにはおよそ390名の青少年が登録されている。U-15チームからの昇格も増加傾向で、今回の横浜戦の登録メンバーには4名の内部出身者がエントリーした。
 
 3年生のボランチ・杉山は、静岡県三島市から松本にやってきた。彼はなぜ、入団を決意したのだろうか。
 
「高校の強豪校の推薦を取れなかったのがひとつですけど、松本から声をかけてもらって心が動いた。岸野さんや臼井さんというすごい指導者の方がいて、これからどんどん強くなっていくイメージができたんです。ここでプロを目指したいと。実際に環境はすごく良くなったし、ようやくここまで戦えるチームになりました」
 
 今年度はクラブとして初めて、3選手がトップチームに2種登録された。杉山、賜、FW小松蓮(3年)だ。しかしながら、来春のトップ昇格者はいない。
 
「まだひとりもいないので、そこがいまの我々の目標です。着実に、一歩ずつですね。ボランティアからかかわっていただいた方々の積み上げがあって、ここまでこれた。『前に、アグレッシブに』というコンセプトの通りに、これからも取り組んでいきます」(臼井監督)
 
 杉山は、大学経由でプロを目指すという。
 
「ここまで来たらもっと上を狙いますよ。松本山雅U-18の歴史を変えるぞ、自分たちが歴史を作るんだと、みんな燃えてます。次(11月5日の準々決勝/ヴィッセル神戸U-18戦)は会場が南長野ですからね。たくさん応援に来てもらえるはずだし、全力のプレーをお見せしたいです」
 
 横浜戦勝利の翌日、J2で2位に付けているトップチームはモンテディオ山形を敵地で撃破した。首位のコンサドーレ札幌との勝点差を3に詰め、自動昇格争いを大いに沸かせている。東京ヴェルディとの第40節は、11月6日に地元アルウィンで開催だ。
 
 今週末は“兄弟”揃って、大一番を戦う。
 
取材・文:川原崇(高校サッカーダイジェスト)
 
 

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