広島ユースの最新傑作、「イヨハ理ヘンリー」とは何者か?

カテゴリ:高校・ユース・その他

川原 崇(高校サッカーダイジェスト)

2016年10月30日

Jリーグチャンピオンの猛者たちに揉まれて

広島ユースの守備の要にして精神的支柱。今後は東京五輪のメンバー争いにも加わってくるはずだ。写真:川原崇(高校サッカーダイジェスト)

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 ユース年代において、その存在感は図抜けている。
 
 10月29日、Jユースカップのラウンド・オブ16。小雨が降りしきる御殿場高原で、サンフレッチェ広島ユースは、ヴァンフォーレ甲府U-18と丁々発止の大接戦を演じた。そんななか、ピッチ上の誰よりも冷静に戦況を見定め、仲間を鼓舞し続け、堅固な3バックを統率したのが、リベロのイヨハ理(おさむ)ヘンリーだ。MOM級の働きでチームを1-0の勝利へと導き、試合後は「粘り強さが僕たちの売りなんです」と、笑みを浮かべた。
 
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 ユースチームの主将ながら、3年生となった今春以降はほとんどの時間をトップチームで過ごしてきた。いわゆる2種登録選手で、トップの試合出場こそいまだ叶っていないものの、Jリーグチャンピオンの猛者たちに揉まれ、プレーの幅を格段に広げられたという。9月1日にはクラブとプロ契約を締結。今回の甲府戦は久方ぶりのユースチーム合流だったという。
 
 チームを率いる沢田謙太郎監督は、「ずっとトップで練習していたんですけど、ユースに戻ってきてもいっさい手を抜かない。全力で取り組み、自分がすべきことを理解してしっかりやる。彼の良さですね」と称え、U-19日本代表候補の2年生GK大迫敬介は「いやもういるといないとではまるで違うチームになります。守備を引き締めてくれますから」と、全幅の信頼を口にした。
 
 イヨハ本人はいたって謙虚な若者だ。
 
「今日はなにを置いても指示のところを意識しました。監督にも『これまで以上に声を出していけ』と言われていたし、引っ張っていくぞと。自分たちは粘り強く戦ってこそ勝てるチームだし、それが最近は目に見えてできるようになってきた。今日は苦しみましたけど、いい勝ちだったと思います」
 
 
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