大久保も感謝する風間八宏の教え。プロ選手にも目から鱗だった「フリーの定義」とは?

カテゴリ:Jリーグ

竹中玲央奈

2016年10月26日

「『DFがおっても出せよ!』とずっと思っていた」(大久保嘉人)

13年に川崎に加入以来、大久保は3年連続で得点王を獲得してきた。風間監督には「みんな以上に感謝している」。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 そして、風間監督がこの考えを持ち込んだことに強く感謝している選手がいる。2013年に川崎に加入した大久保嘉人だ。
「俺はずっとそれを思っていた。『DFがおっても出せよ!』というのは神戸の時から言っていた。でもその感覚は人それぞれ違っているものだし、自分が求める状態をフリーという監督もいなかった。(風間監督が)それを言ってくれたことが変わった要因なのかなと」
 
 実際にこのチームに在籍して以来、3年連続で得点王とベストイレブンという個人タイトルを手にし続けている大久保は、「みんな以上に俺は感謝している」と語る。彼のポテンシャルを引き出したこともそうだし、ひたすらプレーの質にこだわり続けて邁進してきた大島僚太や小林悠がA代表に選出されるまでに成長したことも、特筆すべき風間監督の功績のひとつだ。
 
「クラブ創設から言っているなか、“何が攻撃的なサッカーなのか”というのはよく見えない部分もあって。風間監督が来て『これだ!』ということで、アカデミーを含めてボールをつないで崩すというスタイルに取り組んでいる。これは、監督が残してくれた大きな財産」
 
 庄子春男強化部長もこう感謝の意を述べている。ただ、スタイルを確立したなかで、やはりタイトルだけが足りていない。記憶に残るチーム作りはできた以上、求められるのは“記録”だ。
 
 初戴冠を成し得てはじめて、本当の意味で風間八宏が川崎フロンターレ最大の功労者となるし、そうなる瞬間を、サポーターを含めクラブに関わる誰もが強く待ち望んでいる。
 
取材・文:竹中玲央奈(フリーライター)
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