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過去5回のU-17女子W杯で優勝1回、準優勝2回。日本女子サッカーはこのアドバンテージをどう生かすべきか?

カテゴリ:日本代表

西森彰

2016年10月25日

なでしこ昇格に向けて、クリアすべき課題は千差万別。

 そして年代別代表は“そのチームがどんな成績を残したのか”と同じか、それ以上に“フル代表で通用する選手をどれだけ送り出せるのか”が重要だ。田中、猶本ら2012ヤングなでしこ世代の選手たちは、それぞれチームの浮沈を担う選手になりつつあるが、なでしこジャパンに完全に定着したとは言い難い。若手の底上げの遅れは、今春のリオ五輪予選敗退にもつながった。
 
 2012ヤンなで世代は、個々の能力ではドイツ・ワールドカップ組と五分の素質を有しながら、戦術への適応で後れをとった。これには、佐々木則夫監督率いるなでしこジャパンと、吉田弘監督率いる年代別代表が、まったく異なるコンセプトでチーム作りを進めていたことも、ひとつの原因と考えられる。今の年代別代表にそのリスクはないだろうか。
 
「今大会は途中からフル代表の高倉麻子監督が来ましたし、私も上のカテゴリーのキャンプに顔を出しています。そこでは『どんな選手がなでしこジャパンで必要』ということよりも、『この選手がこんなプレーができれば、上の年代でも通用するね』という話をしています」(楠瀬監督)
 
 高倉監督は「こういうサッカーをしたいから、こういう選手が欲しい」ではなく「こういう選手がいるからこういうサッカーをしたい」。チーム戦術よりも選手の個性を重んじ、自分が求める選手像を押し付けない。であれば、ここから先、なでしこジャパンに入るために求められる課題は、選手それぞれで変わってくるだろう。
 
 今回の銀メダルが、21名に何かを約束してくれるわけではない。自分たちの未来は、ここから先の努力で、それぞれが掴み取るものだ。決勝後のミーティングで、楠瀬監督は選手にこう伝えた。
 
「この口惜しさを忘れないように。この1か月集中してやってくれたと思うので、これからも『一日一生』。そのくらいの気持ちでプレー、勉強を続けてもらいたい」

取材・文:西森 彰(フリーライター)
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