ハリルジャパンに「大型FW」は必要ないのか?

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェスト編集部

2016年10月09日

単なるデカさではなく、クロスへの強さが必要。

C・ロナウドは身長185センチほどだが、垂直跳びやジャンプのタイミングなど、ハイボールへの強さが際立つ。(C)Getty Images

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 大型FWは必要だ。まず、今の代表にはターゲットマンがいない。このオプションがあると、クロスを上げるシチュエーションはもちろん、他のシーンでも、相手DFはその選手の動きに釣られやすくなる。そうすれば、2列目や3列目から走り込んで得点、という場面はもっと増えるはずだ。
 
 世界を見渡すと、高さはそれだけで立派な武器だ。マンチェスター・ユナイテッドのズラタン・イブラヒモビッチ(195センチ)は別格として、レアル・マドリーのクリスチアーノ・ロナウド (185センチ)やガレス・ベイル(183センチ)も〝高い〞。大切なのは、決して〝デカい〞が重要な要素ではないこと。垂直跳びやジャンプのタイミングなど、ハイボールへの強さが目安だ。
 
 ただ、トレンドかと言えばそうとも限らない。世界では、FW選びも足もとの技術がベース。大柄でない選手が幅を利かせている節はある。バルセロナはその典型だ。ただ、あのチームはパスワークばかり注目されるが、実はクロスも多用している。

 例えば、リオ ネル・メッシが右サイドからカットインした時に、ルイス・スアレスがDFを引き連れてニアに飛び込む。それに合わせて、遠いサイドからアンドレス・イニエスタ、ネイマールが入ってくる。全員の目が3人を追うと、ファーを突いたジョルディ・アルバが空く。 そんなシーンをよく見かける。
 
 日本代表が足もとでパスをつなぐスタイルを貫くのであれば、バルセロナのように時にはピッチ幅を広く使うことをオススメする。でも、個人的には、やはり高さをオプションに取り入れるべきだと思っている。地上戦だけでは、どうしても行き詰まってしまう。時と場合によって、ロングボールを放り込むのが有効な時もあるし、そうした割り切りで、もっと効率的にゴールを奪えるのではないだろうか。
 
 もし選ぶのなら、194センチのハーフナー・マイク(ADO)。185センチのクロスへの飛び込みが特長の豊田陽平 (鳥栖)も候補者のひとりだ。ただ、豊田はコース取りの上手さ、DFの前に入るタイミングが秀逸だが、DFを背負った際のエアバトルで抜群の強さがあるわけではない。
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