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金田喜稔がブラジル戦を斬る!「"とにかく耐える"のが日本のコンセプト。その共通理解が進まなければ、無理にOAを起用しなくても良い」

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2016年07月31日

「ブラジル戦を見る限り、そこまでOAによるプラスアルファを感じなかった」

藤春(4番)や興梠、塩谷らOAの個人能力は高いが、フィットしているとは言い難い。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 初戦の相手であるナイジェリアは、アフリカ勢特有の身体能力を押し出してくるだろう。アフリカ勢の傾向として、大会の序盤は非常にパフォーマンスが高いという歴史がある。特にグループリーグの1、2戦は力を発揮するが、そこから勝ち進むに連れて集中力が切れ、徐々にパフォーマンスを落として行くのが、彼らの通例だ。
 
 ナイジェリアには、ブラジルほどではないにせよ、高い個人能力を持った選手が何人かいる。そうした選手に自由を与えてしまうと、ブラジル戦の二の舞になりかねない。やはり、守備は生命線だ。
 
 その意味で言えば、オーバーエイジ(以下OA)のパフォーマンスにも注文は付く。果たして、興梠、藤春、塩谷の3人は、耐えに耐えて少ないチャンスをモノにするという、このチームのスタイルを本当の意味で理解できているのか。少なくとも、ブラジル戦を見る限りフィットしている感じはしなかったし、そこまでOAによるプラスアルファも感じなかった。
 
 リオ五輪代表のスタイルは、劣勢の戦いのなかで積み上げて来た、ある意味で特殊なもの。Jリーグでポゼッション重視の戦術のなかでプレーしているOAの3人がすぐに馴染めないのも無理はない。しかし、フィールドプレーヤーの10分の3がOAだ。これはかなり大きな数字。OAの3人が本当の意味でチーム戦術を理解できなければ、アジア予選のような強固な一体感は生まれない。
 
 幸いOAの3人は、いずれも使われることで生きる選手だ。ブラジルのように、ネイマールを入れたら“戦術ネイマール”になるような選手はひとりもいない。その意味で言えば、OAがチーム戦術にもっと歩み寄り、同時にU-23世代の選手も遠慮なくOAに要求していけば、チームワークは間違いなく向上する。
 
 そのうえで、興梠の起点になれる力、藤春のオーバーラップ、塩谷の1対1の強さや得点力といった特長を引き出してあげれば、チーム力は高まる。
 
 そのためにも、まずは「とにかく耐える」という戦術面・メンタル面の両方で共通理解を持ち、チームが一枚岩になれる体制を整えたい。
 
 共通理解が進まないようであれば、無理にOAを起用しなくても良いとも思っている。手倉森監督の心中は分からないが、このあたりは難しい判断になるのではないだろうか。
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