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金田喜稔がブラジル戦を斬る!「"とにかく耐える"のが日本のコンセプト。その共通理解が進まなければ、無理にOAを起用しなくても良い」

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2016年07月31日

ブラジルには惨敗したが、「世界には通用しなかったとネガティブになるのは無意味だ」

スコア以上の完敗を喫したブラジル戦は、『このレベルを経験できたのは本大会につながる』と前向きに捉えるべきだ。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 まあ、ブラジルのように前線の3人がいずれも非凡なドリブラーで、どこからでも攻められるチームは、そうそうあるものでもない。大会直前のここにきて、『世界には通用しなかった』とネガティブになるのはまったく無意味なので、『このレベルを経験できたのは本大会につながる』と前向きに捉えるべきだ。
 
 ただ、あれだけ圧倒されて守りっぱなしにさせられたら、どんなチームが相手でも、少なくとも1点は取られる。そうならないように、攻撃につなげる形、フィニッシュに持ち込む形を、チームとして明確にしておくべきだろう。
 
 日本が攻撃の形を持っていないと分析されれば、相手は余裕を持って攻撃に人数をかけてくる。反対に、カウンターなりで有効な攻撃の形を示しておけば、不用意に攻め込んでこなくなる。興梠が起点になったり、SBが上がってクロスを上げるなり、誰かが仕掛けてFKで獲得するなり、怖いなと思わせる攻撃を2、3回でもできれば、相手は好き勝手に前に出てこられなくなるものだ。
 
 つまり、ブラジル戦を裏返すと、日本は本大会でいかに攻撃の形を作るか、というテーマが浮かび上がる。
 
 引きっぱなしで耐えるのではなく、チーム全員が共通意識を持って攻撃面での規律を作る。そこが、このチームが勝ちを狙ううえでの生命線になるだろう。
 
 そもそも、このチームはアジアでも劣勢を強いられ、ボールを支配して相手を上回れた試合はなかった。とにかく耐えに耐えて徐々に試合のペースを手繰り寄せ、自分たちの時間帯になったら少ないチャンスをものにしてアジアチャンピオンになったチームだ。
 
 そんなチームが急にボールを支配して圧倒するような戦い方をできるはずがない。その意味で、手倉森ジャパンは自分たちの原点にキチッと立ち返り、まずは受けに回った時でも動じないメンタルと、最後のところで身体を張る懸命な守備。そして、そこからの鋭利なカウンターという自分たちの武器を取り戻したい。
 
 前回のロンドン五輪もそうだったが、オリンピックのような大会は、グループリーグの初戦がことさら重要になる。当時のチームは、初戦で優勝候補のスペインを破り、勢いに乗ってベスト4まで進出した。今回のリオ五輪のチームも初戦をものにできれば、上位進出を狙えるポテンシャルは十分にある。
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