ここ３年間、ベルギーでの渡辺はほぼ全ての試合に出続けた。これまで積み上げてきたUEFAカンファレンスリーグでの27試合の経験は、この夜のフェネルバフチェ戦で活きたのだろうか？

「やっぱりタフに１年間50試合くらいプレーしてきた（注：ヘントでの２年間、渡辺は100試合プレー）。正直、俺は今日、あまり緊張しなかった。ああいう舞台に慣れているわけではないですが、チェルシーとやったりベティスとやったり、そういう相手とやってきたので緊張することなくできました」
 

　前半は安定したビルドアップを披露し、後半はフェネルバフチェの攻撃を跳ね返し続けた渡辺。特に前半のプレーを見て「今から言っても仕方がないけれど、日本がボールを保持して戦うワールドカップ・アジア予選で渡辺を呼んでも良かったのに」と私は感じていた。

「ボールを持てるとこは、（日本代表が）俺に求めていることのひとつでもある。他の選手たちもボールを持てるしビルドアップもできる。そういう意味でも自分はそこに取り組んできた。守備の部分はタイトに行けるし球際にも行けるし、この前の代表（６月５日のオーストラリア戦。69分間出場）でもそこをある程度は出せることができたと思う。それを続けていればチャンスがあると思います」

　チャンピオンズリーグに出ること。仮にその出場権を逸したとしても、ヨーロッパの舞台で活躍し結果を残すこと。そしてオランダリーグで優勝すること。「そのことが今季の目標です」と力強く渡辺は言った。28歳にして日本代表歴はまだ４試合。これから鉄人・渡辺剛の旬は来る。

取材・文●中田 徹
【動画】フェイエノールトで日本人ホットラインが炸裂！ 渡辺剛のスルーパスから上田綺世が冷静にフィニッシュ！

【画像】９頭身の超絶ボディ！ 韓国チア界が誇る“女神”アン・ジヒョンの魅惑ショットを一挙チェック！