本当の意味でチャンレンジャー精神を持つには?
前述のチームコンセプトを体現する上で、指揮官が“生命線”として捉えている要素がチャレンジャーの姿勢と労を厭わないハードワーク。昨季、大分トリニータとのJ2・J3入れ替え戦を制して、J2復帰を決めたチームを「22番目のチーム」(相馬監督)と評し、指揮官は選手たちに常にチャレンジャーであることの価値を説き続けている。
ミーティングでは決して先を見ずに“一戦必勝”のスタンスで目の前の試合と向き合い、真摯に勝利を追求する。「22番目のチーム」という立ち位置にあるチームが、何かを成し遂げるためには、自らアクションを引き起こすことで、勝点を自らの手で引き寄せるしかない。それが相馬監督の信念でもある。
「本当の意味でチャレンジャーという姿勢を持つためには、選手たちが腹の底からそう思わないといけない。ただチャレンジャーの精神を持っていないと、このチームでは認められないのかなという空気は出ている。僕自身も毎試合それは勝負だと思っている」
そうした指揮官の姿勢は、労を厭わないハードワークの追求にも表れている。第12節のカマタマーレ讃岐戦までリーグ戦全試合で先発出場を続けていたMF鈴木崇文は、今季初めて出場機会がなかった讃岐戦を外から見つめて、「ゼルビアは本当によく走るチームだな」と再認識したという。
また、今季から“ゼルビア・ブルー”のユニフォームに袖を通している新加入のMF井上裕大は言う。
「チームのコンセプトでは走力が重要だし、それができているからこの順位にいると思う。それはチームの武器として、やらないといけないこと」
走力と走量をベースとしたハードワークは、このチームで試合に出るための大前提条件になる。出場機会を掴むための判断基準がハッキリしているからこそ、選手たちに迷いはない。12節・讃岐戦では、今季初先発を果たした重松健太郎が決勝ゴールを奪うというニューヒーローが出現した。健全な競争原理が働いていることも、“相馬ゼルビア”の好循環を支える大きな要因となっている。
一時は首位に立つなど、たしかに町田は今季のJ2を席巻していると言っていいだろう。とはいえ、指揮官にとって、現時点で上位にいることはなんの意味も成さない。チームキャプテンである李漢宰は「いまの順位に一喜一憂しても仕方がない。最終的にどの順位にいるか、そのことのほうが重要」と話すなど、一戦必勝を強調する”相馬イズム”はチームの隅々にまで浸透している。元日本代表SBの相馬監督のチームマネジメントに、一切の妥協はない。
取材・文:郡司 聡(フリーライター)
ミーティングでは決して先を見ずに“一戦必勝”のスタンスで目の前の試合と向き合い、真摯に勝利を追求する。「22番目のチーム」という立ち位置にあるチームが、何かを成し遂げるためには、自らアクションを引き起こすことで、勝点を自らの手で引き寄せるしかない。それが相馬監督の信念でもある。
「本当の意味でチャレンジャーという姿勢を持つためには、選手たちが腹の底からそう思わないといけない。ただチャレンジャーの精神を持っていないと、このチームでは認められないのかなという空気は出ている。僕自身も毎試合それは勝負だと思っている」
そうした指揮官の姿勢は、労を厭わないハードワークの追求にも表れている。第12節のカマタマーレ讃岐戦までリーグ戦全試合で先発出場を続けていたMF鈴木崇文は、今季初めて出場機会がなかった讃岐戦を外から見つめて、「ゼルビアは本当によく走るチームだな」と再認識したという。
また、今季から“ゼルビア・ブルー”のユニフォームに袖を通している新加入のMF井上裕大は言う。
「チームのコンセプトでは走力が重要だし、それができているからこの順位にいると思う。それはチームの武器として、やらないといけないこと」
走力と走量をベースとしたハードワークは、このチームで試合に出るための大前提条件になる。出場機会を掴むための判断基準がハッキリしているからこそ、選手たちに迷いはない。12節・讃岐戦では、今季初先発を果たした重松健太郎が決勝ゴールを奪うというニューヒーローが出現した。健全な競争原理が働いていることも、“相馬ゼルビア”の好循環を支える大きな要因となっている。
一時は首位に立つなど、たしかに町田は今季のJ2を席巻していると言っていいだろう。とはいえ、指揮官にとって、現時点で上位にいることはなんの意味も成さない。チームキャプテンである李漢宰は「いまの順位に一喜一憂しても仕方がない。最終的にどの順位にいるか、そのことのほうが重要」と話すなど、一戦必勝を強調する”相馬イズム”はチームの隅々にまで浸透している。元日本代表SBの相馬監督のチームマネジメントに、一切の妥協はない。
取材・文:郡司 聡(フリーライター)