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【浦和】レフティ司令塔“新10番対決”。柏木陽介が中村俊輔より「そこだけは上回りたい」と語るこだわりのキックとは?

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2016年04月11日

柏木は言う。「そのキックであれば、俊さんを上回れるのではないかと思う。いや、現時点でも……」

赤と青の背番号10が並ぶ。左利きの司令塔タイプという共通点はあるが、スタイルは異なる。柏木にとっては「パーフェクトな10番」という憧れだ。写真:サッカーダイジェスト写真部

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 横浜のトップ下に君臨するのは、横浜の背番号10――中村俊輔だ。
 
 柏木が今年3月の『サッカーダイジェスト』誌の特集「Jリーグ史上最強の10番は誰か?」というアンケート企画で、「文句なし」の1位に選んだのが中村だった。

「俊さんはパーフェクトな10番タイプ。『日本の10番といえば中村俊輔』と言っていいと思う」

 何度もピッチ上で対戦してきたが、やはり特別なオーラを感じてきたという。
 
 そして今回、浦和対横浜の「10番対決」として、初めてピッチ上で激突した。柏木は中村への想いを、改めて次のように語っていた。
 
「キックの質はピカイチ。セットプレーのレベルは、世界でもトップ3に入るレベルだと思っている。そこは自分がいくら練習をしても敵わないところでもある。でも……」
 
 同じ左利きの司令塔タイプという共通点はある。とはいえ、プレースタイルはまったく異なる。だからこそ、柏木は中村とは違う、自分らしいスタイルで、これからも勝負するつもりだと言うのだ。
 
「動きながらのパス。自分はそこを活かして、ゲームを作っていける存在になりたい。動きながら、狙っていく。そのキックであれば、俊さんを上回れるのではないかと思う。いや、現時点でも上回れてきているのではないかという自負はある。だから、その部分をとことん突き詰めていきたい」
 
 両チームの試合内容と同様に、浦和と横浜の新10番対決はパッとしなかった。
 
 中村はFKを決め切れず、守備陣をフォローする黒子のような役回りをこなした。
 
 一方の柏木は開始9分に興梠に決定的なパスをつないだ。オフ・ザ・ボールの際に精力的にスペースに走ってボールをもらい、攻撃を司った。「動きながらのパス」から、前半は数多くの好機を演出していった。
 
 しかし後半、「思った以上に身体が動かなくなった」。チーム全体の相手に対する“圧力”が弱まってきたところで、62分、青木への交代を告げられている。
 
 両チームの決着は、第2ステージの対戦に委ねられた。埼玉スタジアムでのカードが組まれているのは、11月3日――第2ステージ・17節――最終節である。
 
 ここ数年の展開から考えれば、おそらく、浦和にとって重要な一戦になる。もちろん、きっと横浜にとっても。その直後には、チャンピオンシップが控えてもいる。
 
 浦和には「走れる司令塔・柏木陽介」がいる。“浦和の太陽”がJリーグを代表する10番だと内外に発信するのに、申し分のないシチュエーションだと言えるのではないだろうか。
 
 今回は、きっと静かなる前哨戦だったのだ。嵐の前の静けさ。静寂が深ければ深いほど、凄まじい嵐がやって来る。

【マッチPHOTO】横浜 0-0 浦和
 
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
 
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