• トップ
  • ニュース一覧
  • 「このままやったらあかんなと」本能のままにプレーしていた中学時代から一変。サッカー人生で味わった初めて挫折【パリの灯は見えたか|vol.6 藤尾翔太】

「このままやったらあかんなと」本能のままにプレーしていた中学時代から一変。サッカー人生で味わった初めて挫折【パリの灯は見えたか|vol.6 藤尾翔太】

カテゴリ:連載・コラム

松尾祐希

2024年02月21日

「プロのスピード感をいち早く味わえたのは良かった」

昨季はゴール前に入っていく迫力を武器に8ゴールを挙げ、町田のJ1昇格に貢献した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 また、高校時代にJの舞台を経験した点も藤尾にとっては分岐点になったという。

「高校2年生の時に(当時U-23チームを有していた関係で)J3の試合に出場させてもらえたのは大きかった。フィジカルの違いやプロのスピード感をいち早く味わえたのは良かった」

 そうした積み重ねを経て、高校を卒業した2020年にC大阪とプロ契約を締結。同年はJ1で4試合1ゴールにとどまったものの、U-23チームで研鑽を積んだ。その前年はJ3の舞台で11試合・2ゴールに終わっていたが、プロ1年目のシーズンは26試合で8ゴール。着実にステップアップを果たし、翌シーズンの飛躍を予感させるパフォーマンスだった。

 そして、迎えたプロ2年目の2021年シーズン。ここから藤尾は毎年のようにクラブを渡り歩く。

「1年目は絶対に結果を出さなあかんと思っていた。なので、ルーキーイヤーに考えていたのは、正直に言うと、チームのことよりも個人でどれだけ成長できるかどうか。

 正直、J3で全然勝てていなかったのもあるし、U-23チームは高校生主体。その中で2、3歳上の先輩たちが違う場所でチャレンジをする姿を見ていたし、僕もプロの世界で絶対に生き残りたかった。なので、2年目はとにかく結果を残さないといけないと感じていたんです」
 プロ2年目のシーズンはC大阪のU-23チームが活動を休止。トップチームで勝負するしかなく、アダム・タガートといった助っ人FWや実績十分の大久保嘉人らとポジション争う必要があった。

 開幕すると、大ベテランの域に差し掛かっていた大久保が好調を維持。開幕5戦で5ゴールを挙げるハイパフォーマンスで、自身に出場機会が巡ってこなかった。6月上旬までに得られた出番はJ1・14節の神戸戦のみ。わずか3分の出場時間しかなく、ベンチに入ることすらままならなかった。

 そこで、藤尾は大きな決断を下す。同年6月12日に水戸への育成型期限付き移籍を決めたのだ。自身初となるほかクラブでのプレー。この挑戦が藤尾にとって、大きな転機となる。

※本稿は前編。後編は2月22日に公開予定です。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

【画像】セルジオ越後、小野伸二、大久保嘉人、中村憲剛ら28名が厳選した「J歴代ベスト11」を一挙公開!

【記事】【開幕スタメン予想|町田】J1経験値が豊富な選手を補強。藤尾翔太の相棒を務める2トップの一角は...

【記事】日本代表の森保一監督続投は妥当か? アジア杯ベスト8敗退、豊富な戦力を最大限に活用できる最適任者なのかと言えば...
 
【関連記事】
町田・黒田監督の下でさらに成長を加速。J1でどこまでやれるか――その先の“大舞台”に繋げるために【パリの灯は見えたか|vol.6 藤尾翔太】
【開幕スタメン予想|町田】J1経験値が豊富な選手を補強。藤尾翔太の相棒を務める2トップの一角は...
日本代表の森保一監督続投は妥当か? アジア杯ベスト8敗退、豊富な戦力を最大限に活用できる最適任者なのかと言えば...
【松木安太郎のJ1順位予想】戦力充実の浦和は化けそう。FC東京、神戸が対抗馬か。ヴェルディにはいろんな意味で注目している
【財前宣之のJ1順位予想】実力者を補強の神戸が今季も優勝候補。J1初挑戦の町田がどこまでやれるかにも注目

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト いざアジア王者へ!
    5月10日発売
    悲願のACL初制覇へ
    横浜F・マリノス
    充実企画で
    強さの秘密を徹底解剖
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ