三笘自身も、３月シリーズでは思うようなプレーを見せられなかった。良い形からファイナルサードでパスを受けるシーンが少なく、ブライトンで見せているような突破はほとんどできなかった。

　そこで「ブライトンに比べると、代表では高い位置でパスがあまり入らなかったようだが」と聞いてみると、三笘は「それはもちろんそうです」と返し、こう説明した。

「ブライトンは後ろのビルドアップが安定しています。全員の戦術理解が高く、中盤の選手がクオリティを発揮できています。その状態でやっているので、僕もサイドに張った状況でやれる。また、後ろの選手もどんどん前に出てこれます。ブライトンのビルドアップは、やはり世界屈指のレベル。僕も見ていて『上手いなぁ』と思いますから。

（３月の）日本代表戦では、相手もプレッシングを積極的に仕掛けてきましたし、そんなに簡単にできることではありません。（むしろ）代表がブライトンと同じようにやっていくということではなくて、（あくまでも）違うチームとして捉えて改善していければと思います」

　三笘はこう話したあと、「ただし」と付け加えた。日本代表の試合である以上、結果にこだわりたいと力強く話す。
 

「すぐに集まって全員でやるところの難しさは感じました。でも、やはり代表は勝たないといけない。逆算した時に、チーム作りが優先的になってはいけないです。しっかりと質で勝てるようなチームになっていかないといけない」

　３月シリーズでは、新しいチャレンジにトライしたことで課題が出た。この点を、どう克服していくか。

　エルサルバドル戦（15日）とペルー戦（20日）で、森保ジャパンと三笘はどんなプレーを見せてくれるか注目したい。

取材・文●田嶋コウスケ

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