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選手生命を脅かす大怪我から復帰。不屈の兄を尊敬し、奮い立つ法政大2年生FW相澤デイビッドが示した覚悟「一生懸命やらないといけない」

カテゴリ:大学

安藤隆人

2023年05月16日

「苦しんでいる姿や努力する姿を見てきた」

 そこからの兄の姿は、相澤にとって心をより奮い立たせるものだった。あれほどの大怪我を負ったピッチにもう一度戻りたいと強く願った兄は、治療とリハビリを懸命にこなし、並みの人間なら絶望に襲われてもおかしくない状況でも、歩みを止めることなく、自分を信じて努力を重ね続けた。

 そして、復帰して2022年3月にJFLのラインメール青森に加入すると、今年はJ3のヴァンラーレ八戸に完全移籍して、再びJリーグの舞台に帰ってきた。

「本当に凄いという言葉しかありません。苦しんでいる姿や努力する姿を見てきたからこそ、僕も負けていられないし、一生懸命やらないといけない」
 
 ただ、尊敬しているだけではいけない。自分も成長し、同じプロになって、兄に刺激を与えられる存在にならないといけない。その覚悟が発する言葉から滲み出ていた。

 筑波大戦の翌日に行なわれたJ3第10節のいわてグルージャ盛岡戦で、ピーターコアミは初のベンチ入りを果たした。出場のチャンスこそ回ってこなかったが、一時期はサッカーを諦めないといけないかもしれない状態からのベンチ入りは、本人にとって大きな価値があり、弟である相澤にとってもさらなる勇気を与えたに違いない。

 奮い立つ要素は揃っている。あとはそれを体現するのみ。規格外のストライカーの成長と、個人的にはさらなる驚きを与えてくれることに大きな期待をしたい。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
 
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