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なぜ松本山雅はわずか2年でJ1からJ3へ転落したのか? 反町監督後のクラブにビジョンは…

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2021年11月29日

「今季の戦いを見ているとハングリー精神が足りなかったのかな…」

FWルカオがドリブルで突破を図る。写真:滝川敏之

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 指揮官交代に踏み切った他のライバルチームが勝点を上積みし、立て直しの成果を出す傍らで、名波体制の松本山雅は22試合で15ポイントしか稼げなかった。シーズン終盤を迎えても降格圏から抜け出すどころか、最下位に沈み続けた。重要局面でセルジーニョやルカオら助っ人FWがケガで離脱し、得点力を伸ばせなかったのも痛かったが、最後まで強固な守備を構築できなかった点は見逃せない。
 
 冒頭の通り、名波監督は「全ての責任は自分にある」と語った。が、彼を呼んできたフロントに明確なビジョンが見えてこなかったことも直視すべき問題だ。「守備的」「リアクションサッカー」と揶揄された反町体制のスタイルから主導権を握るポゼッションサッカーへの転換を図ろうとしたこと自体は理解できるが、布啓一郎、柴田、名波と短期間で3人もの監督交代を繰り返したことへの説明が十分とは言えない。この2年間、「山雅らしさ」を体現できず、クラブの方向性も明確にしきれなかったことで、ファンも戸惑った。その事実からは避けて通れない。あらゆる面を徹底的に検証し、復活へのシナリオを早急に示すべきだ。

「今季の戦いを見ているとハングリー精神が足りなかったのかな……。カテゴリーは関係ないので変わらず応援はするけど、中長期的に軸がブレないチーム作りをしてほしい」と古参のサポーターも切々と語っていた。その意見をクラブ側はどう受け止めるのか……。いずれにしても、「この10年間でJ1に2度上がった」というプライドをいったん捨てて、ゼロから再出発するつもりで立ち向かわなければ、そうそうJ2の舞台には戻れない。それほど再建への道は険しいのだ。

 松本山雅に関わる全ての人の「本気度」が、今こそ問われる。

文●元川悦子(フリーライター)
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