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土俵際に追い込まれ大ナタ! 森保采配に風穴を開けた田中碧、古橋、浅野らの躍動でV字回復の兆し!?

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2021年10月13日

古橋の1トップ起用にはゴールの予感が漂った

 しかも、攻撃は彼ら中盤が前へ出ていくシーンも作れた。前半開始早々の8分の田中碧の先制弾はまさに象徴的シーンと言っていい。左で遠藤、守田、南野拓実(リバプール)とパスがつながり、南野がドリブルで持ち上がっている間に、田中碧はスルスルと伊東純也(ゲンク)の背後からペナルティエリア内に侵入。折り返しに反応し、ベヒッチ(ギレスンスポル)と入れ替わりながら、巧みに右足で決め切った。
 
「拓実君がボールを持った時、信じて走った。決め切ることだけに集中していた」と言う背番号17は紛れもなく日本の光明となった。彼は2019年E-1選手権(釜山)で2試合に出てはいたが、その後はコロナ禍もあってA代表には絡んでいない。それでも東京五輪全試合スタメン出場し、遠藤や吉田ら主力とのコンビネーションはでき上がっていた。守田とも川崎フロンターレで確立した関係性があり、やりやすさはあったのだろう。

「緊張しないわけがないですよね。こんな日本サッカーの大一番で自分が初先発で、やっていない選手もいる中で、本当に限られた選手しか立てない舞台に立たせてもらっているわけだから」と、本人は人生最大の重圧を感じたというが、それを乗り越えなければ戦力にはなれない。若い選手を使う時はつねにリスクが伴うもの。森保監督はその壁を越えきれず、躊躇している印象があったが、土俵際に追い込まれてついに大ナタを振るった。それが奏功したことで、チームはようやく一歩前に進むことができた。

 後半になって、負傷の大迫に代わって1トップに起用された古橋亨梧(セルティック)、エースナンバー10・南野に代わって送り込まれた浅野拓磨(ボーフム)、失点に絡んだこともあって疲労困憊だった長友との交代を命じられた中山雄太(ズウォーレ)にしても、田中碧と同じような新風を吹き込んだ。

 古橋の1トップにしても前々から待望論が出ていたが、指揮官は代えやすい左右のサイドに置くだけで、大迫を下げてまで使うという気概は見られなかった。が、今回はどうしても大迫を下げざるを得ない状況が生まれ、タメを作れるタイプのオナイウ阿道(トゥールーズ)起用や南野を真ん中に持ってくる形ではなく、古橋に賭けた。結果的にゴールには至らなかったが、彼の飛び出しから決定機も生まれ、ゴールの予感は漂った。前向きな要素は少なくなかった。
 
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