左SB起用に疑問を呈していたテレビの実況も…
中山自身のプレーは決して悪くない。キックオフ直後、テレビの実況はケネット・パールではなく中山が左サイドバックを務めていることに疑問を呈していた。しかし、21分に好クロスからビッグチャンスを作るなど、攻守に持ち味を発揮する日本代表に対して、こうコメントした。
「試合が始まって25分、中山は左ウイングバックとしていい印象を残しています」
中山は2節前のスパルタ戦で、粘り強いドリブル突破からアシストを記録していた(これがズウォーレにとって今季初ゴールだった)。ヘーレンフェーン戦のプレーを客席から見ていて「東京オリンピックで何かを掴んでオランダに帰ってきたな」と私は感じていた。
【関連動画】2人を抜き去って折り返し!中山がマークした圧巻の今季アシスト
「そうですね」と中山がうなずいた。
「酒井宏樹(浦和)選手という基準ができたのは大きいですね。僕はこれまでいいプレーをしても『そのプレーを基準にしろ』と言われ続けました。その基準が今は酒井選手になりました。その基準を乗り越えたいと思っておます。東京オリンピックは確かに大きかったです。プレーもそうですが、それ(パフォーマンス)に伴って自信を得られた大会でした。加えて、今の僕の原動力である悔しさというものが残りました」
「試合が始まって25分、中山は左ウイングバックとしていい印象を残しています」
中山は2節前のスパルタ戦で、粘り強いドリブル突破からアシストを記録していた(これがズウォーレにとって今季初ゴールだった)。ヘーレンフェーン戦のプレーを客席から見ていて「東京オリンピックで何かを掴んでオランダに帰ってきたな」と私は感じていた。
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「そうですね」と中山がうなずいた。
「酒井宏樹(浦和)選手という基準ができたのは大きいですね。僕はこれまでいいプレーをしても『そのプレーを基準にしろ』と言われ続けました。その基準が今は酒井選手になりました。その基準を乗り越えたいと思っておます。東京オリンピックは確かに大きかったです。プレーもそうですが、それ(パフォーマンス)に伴って自信を得られた大会でした。加えて、今の僕の原動力である悔しさというものが残りました」
中山の負けず嫌いな一面を、エキシビションマッチで見たことがある。正直言って、勝っても負けでもどうでもいいような試合だったが、敗戦後に心底悔しがって、しばらく声が出なかった。しかし、ヘーレンフェーン戦が終わって1時間近く経った後の彼は気持ちを整えて穏やかに話している。
「負けたことはめちゃくちゃ悔しいです。チーム自体、勝てることができてない。そういったことが全部悔しい。だけど、悔しがっているだけではだめ。僕にとって悔しさや怒りは『パワー変換装置』なんです。怒りと悔しさはマイナスのエネルギーに働きますが、今の僕の中にはそれをポジティブなプラス・エネルギーに変えられるものがあります。だから、今のこういう状態なんだと思います」
これから日本代表のカタール・ワールドカップ予選、10月シリーズ(サウジアラビア戦、オーストラリア戦)が始まる。まずは完全アウェーのサウジアラビア戦だ。
「僕はいい意味でも悪い意味でもアウェーの怖さを知りません。これまで僕はA代表にコンスタントに呼ばれてきたわけではなく、東京五輪を終えて初めてワールドカップ予選に参加しました。僕自身は、アウェーの怖さを知らないまま突っ走っていければいいと思っています。僕たち(東京五輪世代)ができることは、若さでどんどん駆け抜けられるぐらいの勢いを持つこと。ベテランの選手たちが後ろで手綱を引いているぐらいが、僕はちょうどいいと思っています。
中国戦は中立国のカタールで試合をして、観客もいませんでした。そういった意味でサウジアラビア戦は楽しみでしかありません。僕自身は9月の代表マッチで出場機会がなかった悔しさがあります。自チームの結果も疎かにはできません。しかし、ネガティブではなくポジティブに自分の課題と成長に向き合えています」
取材・文●中田徹
【PHOTOギャラリー】日本代表戦を彩る美女サポーターたちを一挙紹介!
「負けたことはめちゃくちゃ悔しいです。チーム自体、勝てることができてない。そういったことが全部悔しい。だけど、悔しがっているだけではだめ。僕にとって悔しさや怒りは『パワー変換装置』なんです。怒りと悔しさはマイナスのエネルギーに働きますが、今の僕の中にはそれをポジティブなプラス・エネルギーに変えられるものがあります。だから、今のこういう状態なんだと思います」
これから日本代表のカタール・ワールドカップ予選、10月シリーズ(サウジアラビア戦、オーストラリア戦)が始まる。まずは完全アウェーのサウジアラビア戦だ。
「僕はいい意味でも悪い意味でもアウェーの怖さを知りません。これまで僕はA代表にコンスタントに呼ばれてきたわけではなく、東京五輪を終えて初めてワールドカップ予選に参加しました。僕自身は、アウェーの怖さを知らないまま突っ走っていければいいと思っています。僕たち(東京五輪世代)ができることは、若さでどんどん駆け抜けられるぐらいの勢いを持つこと。ベテランの選手たちが後ろで手綱を引いているぐらいが、僕はちょうどいいと思っています。
中国戦は中立国のカタールで試合をして、観客もいませんでした。そういった意味でサウジアラビア戦は楽しみでしかありません。僕自身は9月の代表マッチで出場機会がなかった悔しさがあります。自チームの結果も疎かにはできません。しかし、ネガティブではなくポジティブに自分の課題と成長に向き合えています」
取材・文●中田徹
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