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総理大臣杯決勝でMVP級のプレー! 法政大を優勝へ導いた川崎内定・松井蓮之の止まらぬ進化

カテゴリ:大学

安藤隆人

2021年09月07日

「ゴール前の推進力やゴールに絡むこと。それをやることで新たな世界が見えた」

松井の同点弾などで2-1の逆転勝利を収めた法政大。2017年以来の大臣杯制覇を成し遂げた。写真:安藤隆人

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 1点のビハインドで迎えた41分、松井は高い位置でクリアボールを受けた相手から素早いプレスでボールを奪い取ると、そのまま縦に突進。コントロールが乱れて、前に転がったボールを相手に蹴られるが、これがふたたび松井の足に当たり、3メートル前にいたDFに向かって猛烈な勢いで飛んでいった。

「相手の体勢が悪かったのが見えたので、多分クリアミスするだろうなと思って予測してスピードを緩めなかった」とそのままアタッキングエリアに侵入すると、DFの膝に当たったボールは高々と上空に舞い上がった。

 その落下地点にいち早く入った松井は、ボールが落下してくるのを見ながら「ダイレクトで当てることは決めていたのですが、シュートかクロスか迷いました。でも、迷うんだったらシュートを打ったほうが相手GKも嫌がるんじゃないかという考えが先に来たので、そこはシュートの判断に切り替えました」と、落ち際を見極め、見事な右足のインステップシュート。ボールはGKと右ポストのわずかな隙間を破ってゴールに突き刺さった。

 後半に入っても彼の攻撃参加のクオリティは落ちない。56分には左サイドでボールを受けると、鋭い縦の仕掛けでDFをひとりかわし、カバーに来たDF対しても、さらにもう一度縦に仕掛けて完璧に突破。ゴールエリア付近までえぐってから、ゴール前のFW中井崇仁へラストパスを送った。

 中井のシュートはGKのビッグセーブに阻まれ、こぼれ球に反応したFW佐藤大樹のシュートも相手のファインブロックに遭ったが、松井の突破力が相手に大きな脅威を植え付けたシーンだった。
 
 後半アディショナルタイムの佐藤の劇的FKで2-1の勝利を収めた法政大において、間違いなく彼のプレーはMVP級のものだった。対人、球際で一歩も引くことなく、セカンドボールを回収したり、ビルドアップの中枢となりつつ、攻撃面でもアタッカーとして機能する。まさに大車輪の活躍を見せた松井は、さらなる成長を欲しようとしている。

「今、ゴール前の推進力やゴールに絡むことは、最近の自分の特長として意識をしています。出した後に止まるんじゃなくて、ボックス内に侵入する。これは今までの僕にはなかった意識ですし、それをやることで新たな世界が見えた。新たな世界が見えることでどんどん自分の課題や、やるべきことが発見できるので、これからもそれを続けていきたいです」

 攻守におけるオールラウンダーという高みを目指して。松井はこれからも新しい世界を求め、追求し続けることで、我々に驚きを与えてくれるに違いない。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
 
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