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勝点3が必要な中国戦で最後尾を託されるのは… 9月シリーズで当面の守護神争いに決着はつくのか?

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2021年09月05日

「最終予選というのは取り返しのつかないゲームしかない」

 2010年1月のイエメン戦(サヌア)で国際Aマッチデビューを飾ってから足掛け11年。権田が主力としてW杯最終予選に挑むのは、今回初めてだ。「最終予選をコンスタントに戦うために、クラブの試合に出ていた方がいいと思ってJリーグ復帰を決断した」とも話していて、カタールへと続く10試合への闘争心は並々ならぬものがあるはずだ。

 その言葉通り、今季からプレーする清水エスパルスではJ1全27試合にフル出場。チームが下位に低迷している分、失点数が少ないわけではないが、コンディションはいい状態をキープしている。そこは新シーズン開幕直後でサブに甘んじている川島、東京五輪6試合でフル稼働した疲労の残る谷より上回る部分。年代別代表時代に中東の試合経験もあるため、カタールでの現地適応も問題ないだろう。こうした要素を視野に入れると、中国戦も権田の先発継続で問題ないように映る。
 
 とはいえ、その一方で、A代表で修羅場をくぐり抜けた経験値が少ないというマイナス面もある。本人も言うように、2014年ブラジルW杯最終予選は川島の控えとしてチームに帯同しただけで、2018年ロシアの時はメンバー外だった。W杯本大会の出場経験ももちろん皆無だけに、いきなり訪れた苦境下で彼にゴールマウスを任せ続けることに一抹の不安がないとも言い切れないのだ。

 その点、何度も天国と地獄を味わってきた38歳のベテラン守護神は肝が据わっている。
「最終予選というのは取り返しのつかないゲームしかないですし、一つひとつのプレーも取り返しがつかない。本当に消極的ではいけないし、積極的になるところでもどれだけリスクを考えるかというところで、本当に微妙な差が大きな結果に変わってくる部分がある」と川島は含蓄のあるコメントも残していた。

 今回と同じように初戦黒星からスタートした前回最終予選でも、一度負けているUAEとのアウェー決戦で長期間のブランクを経てスタメンに抜擢され、凄まじい闘争心を押し出して神セーブを連発。宿敵を完封した。これをきっかけに日本は波に乗り、出場権をもぎ取るところまで辿り着いた。川島が停滞していたチームをテコ入れし、上昇気流に乗せる大仕事をしたのは紛れもない事実なのだ。

「経験のある選手が必要だ」と当時のヴァイッド・ハリルホジッチ監督(現モロッコ代表)も強調していた。果たして森保監督は、絶対に負けられない重要局面で現状維持を選ぶのか、変化を選ぶのか。その決断が大一番の行方を大きく左右しそうだ。
 
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