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『キャプテン翼』のテーマを体現! リアル南葛SCが地元・葛飾の小中学校で行なってきた「翼DREAM」とは?

カテゴリ:特集

伊藤 亮

2021年08月30日

「子どもたちの少しの刺激、ちょっとしたスパイス、エッセンスになって役立ってくれれば」

「翼DREAM」への熱い想いを語る朝田氏。「生まれも育ちも東京葛飾柴又」という南葛SCの“寅さん”だ。写真:浦 正弘

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 朝田氏は「生まれも育ちも東京葛飾柴又」。言うなれば南葛SCの「寅さん」だ。それだけに地元への思い入れも深い。翼DREAMはここ2年、コロナ禍によって思うように活動できていないが、多い年には年間9校を訪れ、延べ50時間の授業を行なった。そして2015年からずっと活動してきたことで、多くのことが見えてきた。

「学校側の様々な方とお話させていただいてきた中で、僕らの取り組みに対して前向きにとらえてくださっていることが嬉しいです。子どもたちにとってはもちろん、先生方にとっても勉強の場になると、ある学校の校長先生がおっしゃってくれたこともあります」

 現場にいるからこそ見えるもの、聞こえてくるものがある。
「現在、教育現場は本当に忙しくて、その中で子どもたちと毎日向き合い続けていると根詰めてしまうこともあります。そこで僕らのような、いつもの授業とは違うアプローチが入ってくることで、子どもたちの目が変わったり、普段とは違う反応を見せたりするらしいんです。そこで新たに気付かされる部分や、改めて理解できることがあると。僕らの活動が少しの刺激というか、ちょっとしたスパイス、エッセンスになって役に立てているのだとしたら、こんなに嬉しいことはありません」

 毎年訪れるようになれば、その学校の子どもたちの変化が肌で感じ取れるようになるとか。
「ああ、また来てくれた! という反応がすごく嬉しいですね。先生とも前回の『翼DREAM』の後に、ある生徒の取り組みが変わって今は何をしている、という変化の話を聞けるのも楽しいんです。サッカーをやっている子であれば、南葛SCの試合を見に来てくれたり、ジュニアユース入りを希望してくれたり。それこそ当時3年生だった子が3年後にセレクションを受けに来てくれて、現場で驚いたこともあります。現在はまだないですが、活動を続けていけば今後、南葛SCの選手になったり、そうでなくても起業してスポンサーになってくれる子が出てきてくれるかもしれない。そう考えると夢が広がりますよね」

 気付けば翼DREAMの回数は当初より圧倒的に増えた。当初、子どもたちに「『キャプテン翼』を知っている人?」と聞けばほぼ全員が「知っている」と答え、「南葛SCを知っている人?」と聞けば一握りしか知らなかった。それが今では南葛SCのことを70%ほどの生徒が知るところまで認知度を上げるに至った。
 
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