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東京五輪で見えた強豪国との距離。「頑張って戦う」先に森保ジャパンのW杯ベスト8入りはあるか?

カテゴリ:日本代表

加部 究

2021年08月09日

個々の欧州での経験を武器に、共通理解を深めてハードワークで踏みこたえているのが実状

8日にベルギー挑戦が発表された林。欧州でさらなるレベルアップを果たせるか。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 日本が現状でフル代表を招集した場合、五輪代表から上乗せできる材料は少ない。2列目の競争は激化しオプションは増えるが、左サイドバックの人材難は五輪と共通の課題だし、大迫勇也への依存にも早晩限界が来る。むしろ五輪を戦ったチームが、限りなく近似値のままワールドカップにも挑戦していくことになりそうだ。
 
 明確なのはスペインがポゼッションを主体とした攻撃面を特徴としているのに対し、日本はこのレベルのチームを相手にすると、経験豊かな最終ラインを中心に粘り強く耐え抜く守備で対抗するしかないということだ。森保一監督は、戦術的にも国際スタンダードをなぞっており、今のところ相手を驚かせる武器はない。個々の欧州での経験を武器に、共通理解を深めてハードワークで踏みこたえているのが実状で、このままだと歴史を塗り替え突破口を開くには相手を上回るタレントの誕生を待つしかない。

 ワールドカップのアジア地区予選は、環境面で大きな負担を強いられ、予期せぬ出来事との遭遇もある。だから確かに楽な道ではないのだが、それを切り抜けても世界で戦う基準を満たすわけではない。かつてイビチャ・オシム氏が提言したように、やはり常に強豪国の一角を占めるには日本独自の道を探る必要がある。現状のまま「頑張って戦う」先にベスト8が待っていると考えるのは、あまりに楽観が過ぎると思う。

文●加部 究(スポーツライター)

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