時間とともに足が止まり徐々にペースダウン
後半も、立ち上がりのピンチを凌いだ日本は、杉田のクロスや塩越のターンでチャンスを作るが、徐々にペースダウンする。初戦から連続で出場の選手には、タフなカナダ戦を戦っていた蓄積疲労もあっただろう。時間とともに足が止まり、動けなくなっていた。高倉監督は55分、攻撃を組み立てられる籾木結花を右サイドに投入したが、その時点で、籾木が使えるだけのエネルギーが残っている選手も、籾木にボールを届ける選手も、ほぼいなかった。
これと機をほぼ同じくして、イギリスのリーセ監督は、左利きのキャロライン・ウィアを投入する。守備では的を絞り切れず、攻撃でも自分たちの武器を封じられていたイギリスは、ようやく状況が飲み込めたようだった。パリスとブロンズからの攻撃を諦め、逆サイドを起点にし始めた。ヘンプがドリブルで引っ搔き回し、ウィアは籾木と清水の中間に顔を出してアーリークロスを供給する。
日本を脅かすクロスとコーナーキックは、55分からの約10分間だけで7、8本、送り込まれた。このボディブローのようなイギリスの攻撃で、日本の守備陣は前方につなぐパスが出せず、タッチラインやコーナーに逃れるシーンが増えた。67分、高倉監督は、前半から飛ばして疲れが見えていた林を三浦に、田中を遠藤純に代えるが、カナダ戦のような特効薬にはならず、日本陣内でのプレーが続く。
これと機をほぼ同じくして、イギリスのリーセ監督は、左利きのキャロライン・ウィアを投入する。守備では的を絞り切れず、攻撃でも自分たちの武器を封じられていたイギリスは、ようやく状況が飲み込めたようだった。パリスとブロンズからの攻撃を諦め、逆サイドを起点にし始めた。ヘンプがドリブルで引っ搔き回し、ウィアは籾木と清水の中間に顔を出してアーリークロスを供給する。
日本を脅かすクロスとコーナーキックは、55分からの約10分間だけで7、8本、送り込まれた。このボディブローのようなイギリスの攻撃で、日本の守備陣は前方につなぐパスが出せず、タッチラインやコーナーに逃れるシーンが増えた。67分、高倉監督は、前半から飛ばして疲れが見えていた林を三浦に、田中を遠藤純に代えるが、カナダ戦のような特効薬にはならず、日本陣内でのプレーが続く。
そして、ついに堤防が決壊する。74分、ブロンズが送ったクロスは、誰かに合わせるものではなく、スピードもなかった。ゴールキーパーの山下は自ら処理に飛び出したが、落下点にいた中島依美と被ってしまう。どんなボールもゴールへ送り届けるホワイトは、その機を逃さず、走り込んでのヘディングシュート。緩い弾道が、日本のゴールネットを揺らした。高倉監督は、残り10分で岩渕をピッチに送り出すが、試合はそのまま終了。日本はまたしても勝利を手にすることができなかった。
タイムアップの笛と同時に、イギリスのグループステージ突破が決定。チリに勝って勝点を4に伸ばした暫定2位のカナダに続いて、日本は勝点1の暫定3位。グループステージ首位突破の可能性は、この時点で消滅した。
3位抜けなら、ベスト8では強豪揃いであるグループGの1位と当たる。これは、アメリカから3点、オーストラリアから4点を奪って連勝中のスウェーデンが濃厚で、2位抜けの場合は、グループFの2位が相手。ほとんどの確率で、ブラジルかオランダのどちらか。
だが、第3戦のチリ戦で敗れれば、グループステージ最下位で敗退が確定。引き分けで3位になっても、グループFの中国、ザンビアのどちらかが最終戦で勝利した場合、敗退となる。他グループの動向を気にせず、チリ戦で大会初勝利を掴むことに集中してもらいたい。
取材・文●西森 彰(フリーライター)
【五輪代表PHOTO】日本女子0-1イギリス女子|岩渕を途中から投入して攻め込むも一歩及ばずに惜敗... GS最終節のチリ戦へ期待がかかる!
【五輪代表PHOTO】得点能力と美しさを兼ね備えたカナダ女子代表FWジャニン・ベッキーを特集!
タイムアップの笛と同時に、イギリスのグループステージ突破が決定。チリに勝って勝点を4に伸ばした暫定2位のカナダに続いて、日本は勝点1の暫定3位。グループステージ首位突破の可能性は、この時点で消滅した。
3位抜けなら、ベスト8では強豪揃いであるグループGの1位と当たる。これは、アメリカから3点、オーストラリアから4点を奪って連勝中のスウェーデンが濃厚で、2位抜けの場合は、グループFの2位が相手。ほとんどの確率で、ブラジルかオランダのどちらか。
だが、第3戦のチリ戦で敗れれば、グループステージ最下位で敗退が確定。引き分けで3位になっても、グループFの中国、ザンビアのどちらかが最終戦で勝利した場合、敗退となる。他グループの動向を気にせず、チリ戦で大会初勝利を掴むことに集中してもらいたい。
取材・文●西森 彰(フリーライター)
【五輪代表PHOTO】日本女子0-1イギリス女子|岩渕を途中から投入して攻め込むも一歩及ばずに惜敗... GS最終節のチリ戦へ期待がかかる!
【五輪代表PHOTO】得点能力と美しさを兼ね備えたカナダ女子代表FWジャニン・ベッキーを特集!