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【関塚隆の目】前半は「出来過ぎ」。まるでクラブチームのような連動性だった【U-24日本】

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェスト編集部

2021年07月13日

後半は課題も浮き彫りになった

冨安のビルドアップ技術は見事。相手のプレッシャーをいなした。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 また右サイドの堂安は2得点しただけでなく、酒井宏樹がボールを失った瞬間にすぐに切り替えてボールを奪い返すなど守備でも献身的だった。田中碧と遠藤というボランチのふたりは6月に続き、攻守に渡って主導権を握っていた。

 そしてセンターバックの冨安は相手の縦パスを幾度となく潰し、攻撃の起点としても効果的だった。右利きながら左足で角度をつけてスムーズにサイドバックにパスを送る技術も見事。相手はなかなかプレッシャーをかけられていなかった。

 ただし後半は課題も浮き彫りになった。相手が人についてくるような守備に切り替えた影響で、少しずつパスにズレが生じていくと、リズムを崩していった。

 そうして押し込まれていくと、前線の立ち位置がハッキリせずコンパクトな陣形を維持できなくなり、ミドルサードのスペースを埋め切れていなかった。
 
 距離感というのは今日のテーマではなかったのかもしれないが、リズムを取れない時にどうチームとしてバランスを取っていくかは、改善すべき課題だ。

 もっとも三好から前田への1本のパスで崩すようなシーンや、相馬など交代選手が一気に入ってきた80分以降にはフリックのようなワンタッチプレーも見られた。そうしたオプションも見られ、リズムを取り戻して結果的に追加点を奪ったのは高く評価できる。

 6月にすでにオーバーエイジを組み込めた今回は、これまでの大会に比べてチーム作りの進捗状況は明らかに良い。大会前最後の強化試合となるスペイン戦でどれだけ通用するのか楽しみだ。

■プロフィール
関塚 隆(せきづか・たかし)/1960年10月26日生まれ、千葉県出身。現役時代は八千代高から早稲田大へ進学し、本田技研で活躍。91年に現役を引退し指導者に転身。母校の早大ア式蹴球部監督を経て、鹿島、清水のコーチを歴任し、2004年に川崎の監督に就任。10年からはU-23日本代表監督として指揮を執り、ロンドン五輪を経験。44年ぶりのベスト4へ導く。大会後、磐田、千葉で指揮を執り、18年に再び日本サッカー協会に入り、技術委員長やナショナルチームダイレクターを歴任した。

構成●サッカーダイジェスト編集部
 
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