この騒動で、国内合宿も延期に
一方、27日付『L’EQUIPE』紙は、「でかいハッタリ、どでかい失敗」と題した記事を掲載。それによれば、ブラジル五輪代表へのネイマール、マルキーニョスの派遣を拒否したパリ・サンジェルマンとは違い、リヨンなどはリストが発表されれば了承してくれるのではないか、との思惑が代表チーム側にあったらしい。追い詰められた挙句の賭けだったようだが、見事に外れてしまった。
フランス五輪代表のメンバーリスト作りは当初から難航に難航していた。五輪世代を含むA代表のEURO2020(現在開催中)に加え、パリSGが選手の五輪参加に早々と拒否姿勢を示したため、エスポワール代表のシルバン・リポル監督は5月の時点で、50人前後もの拡大リストを作成して様子見と交渉を強いられた。
その後も指揮官は何度もリストの絞り込みに挑戦。だがそのたびに厚い壁に遭遇し、パリSG所属でEURO2020にも出場しているキリアン・エムバペはもとより、移籍が決定もしくは予定しているダヨ・ウパメカノ、イブライマ・コナテらの招集も泣く泣く断念してきた。そのうえ今回の「拒否権発動」でさらに有能な3選手が不参加となれば、「格」をかなり下げざるを得ない。
フランス五輪代表のメンバーリスト作りは当初から難航に難航していた。五輪世代を含むA代表のEURO2020(現在開催中)に加え、パリSGが選手の五輪参加に早々と拒否姿勢を示したため、エスポワール代表のシルバン・リポル監督は5月の時点で、50人前後もの拡大リストを作成して様子見と交渉を強いられた。
その後も指揮官は何度もリストの絞り込みに挑戦。だがそのたびに厚い壁に遭遇し、パリSG所属でEURO2020にも出場しているキリアン・エムバペはもとより、移籍が決定もしくは予定しているダヨ・ウパメカノ、イブライマ・コナテらの招集も泣く泣く断念してきた。そのうえ今回の「拒否権発動」でさらに有能な3選手が不参加となれば、「格」をかなり下げざるを得ない。
とはいえ、リストの最終提出期限は6月30日。これはどうあがいても動かせない。プレパレーション合宿も28日からの予定だったが、延期に追い込まれてしまった。唯一新鮮だったのは、マルセイユで酒井宏樹の相棒だったフロリアン・トバン(オーバーエイジ枠で選出)が、「再びフランスを代表して戦えるなんて幸せ!」と表明したことぐらいだった。
制約なしなら金メダルも狙えたはずのフランスだが、結局は「やる気なし」と見られても仕方ない体たらくになっている。逆に見れば「これは日本のチャンス」と言えるのかもしれない。
リポル監督の悪戦苦闘はまだまだ続きそうだ。
取材・文●結城麻里
text by Marie YUUKI
制約なしなら金メダルも狙えたはずのフランスだが、結局は「やる気なし」と見られても仕方ない体たらくになっている。逆に見れば「これは日本のチャンス」と言えるのかもしれない。
リポル監督の悪戦苦闘はまだまだ続きそうだ。
取材・文●結城麻里
text by Marie YUUKI