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“リアル”南葛SCが挑む「サッカーと仕事」第2回——元Jリーガー社長が提案する新たな価値観

カテゴリ:特集

伊藤 亮

2021年06月29日

「競技に100%コミットできる環境を整える一方で、自分で選択した働く時間にも100%コミットしてもらう」

社会人リーグの選手たちの多くは仕事との両立が求められる。コンディションの調整などにも環境を整えることが必要だ。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

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 もともと、アスリートには無限の潜在能力があることを確信していた。
「元アスリートで、サッカーだけして他に何もしてこなかった自分が、きっかけひとつで成長できたように、本人たちは気付いていないだけで間違いなく成長できるポテンシャルがあるんです。理由として、アスリートは自分の好きなものを見つけられる能力、そしてひとつのことに没頭できる能力が飛び抜けています。世間一般を見渡せば、自分が本当は何をしたいのか、何をしたら楽しめるのか見つけられていない人の方が多いですから。さらにアスリートは目標設定能力、現実を見る力があって、目標と現実のギャップを埋める力にも長けている。スポーツで高みを目指していけば自然と身に着くこのプロセスは、ビジネスにそのまま転用できるんです」

 アスリート本人も無自覚なうちに、じつは社会人として成功するスキルを身につけているというのだ。前回の記事で岩本GMが言っていたこととも重なる。あとは気付くきっかけさえあれば、大きな花を咲かせられる。

「そのことを証明するのがデュアルキャリア採用です。仕組みとしてアスリートの方には働く時間や日数を最初に選んでもらいます。午前中の練習であれば午前中は休み。土日が試合であれば土日は休み。競技に100%コミットできる環境を整える一方で、自分で選択した働く時間にも100%コミットしてもらいます」

 これまでアスリート社員というと、競技が本業で仕事は副業というイメージを持たれがちだった。しかし嵜本社長の中では「副業」ではなく「複業」。仕事も決しておまけ扱いではない。競技も仕事もフラットの位置づけだ。だから「併存」という意味を持つ「デュアル」という言葉を使っている。

「デュアルキャリアを実現することでアスリートは視野が広がり、選択肢が増えます。そして成功すれば次は全社員にも展開させたいと思います。我々のリユース業界内の狭い視野にとどまらず、異業種のビジネスに関わることで点と点が線になったり、掛け合わさることで魅力的な人材に育っていく。そういった狙いもあり、戦略的に進めさせてもらっています」
 
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