生まれ変わったスペイン代表の新たな象徴となるのは――。
◇
スペインの黄金期はEURO2008を皮切りに、2010年W杯、EURO2012までメジャートーナメント3連覇の偉業を成し遂げたあの頃だ。当時の勝率はなんと86%(2007~2012年の親善試合と弱小国との対戦を除く対象42試合で36勝。PK戦の2勝を含めると42試合38勝で勝率は90%に上がる)。これが時の流れというものなのか、戦績の違いは一目瞭然だ。
・2007~2012のスペイン代表 勝率86%(42試合36勝)
・2016~2021のスペイン代表 勝率60%(30試合18勝)
EURO2008からの3連覇で、本大会に登録され続けた選手は11人。そのうち3大会連続で決勝に先発したのはGKのイケル・カシージャス、DFのセルヒオ・ラモス、MFのシャビとアンドレス・イニエスタの4人だけだった。
今回のEUROではS・ラモスがコンディション不良を理由にエントリーを見送られ、かつての栄光を知るEURO2020の登録選手は、12年大会の優勝メンバーであるセルヒオ・ブスケッツとジョルディ・アルバの2人だけとなっている。キャプテンを務めるブスケッツは大会直前にコロナ陽性が発覚し、精神面を含めた打撃が小さくない。
顔ぶれを大きく変えたスペイン代表が、そのポテンシャルを派手に知らしめたのは2020年11月、UEFAネーションズ・リーグでドイツから6-0の大勝を収めた時だ。14年W杯の覇者ドイツもすでに過渡期を迎えていたとはいえ、列強同士の対戦ではほぼお目にかかれない大差をつけた。スペインの勝率は列強同士の対戦でも大きく下落していたので、二重の意味で驚きだった。
・2007~2012のvs.列強 勝率75%(8試合6勝)※1
・2016~2021のvs.列強 勝率33%(6試合2勝)※2
※1:PK戦の勝利を含めると勝率88%(8戦7勝)に。
※2:ドイツ戦の前までの勝率。ドイツ戦を含めると勝率43%(7試合3勝)に。
スペインの黄金期はEURO2008を皮切りに、2010年W杯、EURO2012までメジャートーナメント3連覇の偉業を成し遂げたあの頃だ。当時の勝率はなんと86%(2007~2012年の親善試合と弱小国との対戦を除く対象42試合で36勝。PK戦の2勝を含めると42試合38勝で勝率は90%に上がる)。これが時の流れというものなのか、戦績の違いは一目瞭然だ。
・2007~2012のスペイン代表 勝率86%(42試合36勝)
・2016~2021のスペイン代表 勝率60%(30試合18勝)
EURO2008からの3連覇で、本大会に登録され続けた選手は11人。そのうち3大会連続で決勝に先発したのはGKのイケル・カシージャス、DFのセルヒオ・ラモス、MFのシャビとアンドレス・イニエスタの4人だけだった。
今回のEUROではS・ラモスがコンディション不良を理由にエントリーを見送られ、かつての栄光を知るEURO2020の登録選手は、12年大会の優勝メンバーであるセルヒオ・ブスケッツとジョルディ・アルバの2人だけとなっている。キャプテンを務めるブスケッツは大会直前にコロナ陽性が発覚し、精神面を含めた打撃が小さくない。
顔ぶれを大きく変えたスペイン代表が、そのポテンシャルを派手に知らしめたのは2020年11月、UEFAネーションズ・リーグでドイツから6-0の大勝を収めた時だ。14年W杯の覇者ドイツもすでに過渡期を迎えていたとはいえ、列強同士の対戦ではほぼお目にかかれない大差をつけた。スペインの勝率は列強同士の対戦でも大きく下落していたので、二重の意味で驚きだった。
・2007~2012のvs.列強 勝率75%(8試合6勝)※1
・2016~2021のvs.列強 勝率33%(6試合2勝)※2
※1:PK戦の勝利を含めると勝率88%(8戦7勝)に。
※2:ドイツ戦の前までの勝率。ドイツ戦を含めると勝率43%(7試合3勝)に。
ドイツを叩きのめしたその一戦には、今回の登録メンバー12人が出場している。先発出場したのはCFのアルバロ・モラタ、ウイングのフェラン・トーレスとダニ・オルモ、中盤のコケとロドリ、CBのパウ・トーレス、左SBのホセ・ルイス・ガヤ、そしてGKウナイ・シモンの8人だ。いずれも切り札の候補者と言えるだろう。
候補者を付け加えるなら、怪我人に代わって12分からドイツ戦に出場すると、71分までに3アシストを記録したファビアン・ルイスがまずひとり。同じく43分から途中出場すると、怪我でベンチに退いたS・ラモスの穴を埋めてみせたCBのエリク・ガルシアがもうひとりだ。さらには「イニエスタの後継者」とも謳われる18歳のペドリも控えている。
切り札候補を厳選するなら、6-0のドイツ戦でハットトリックを決めた21歳のフェランだろうか。2020年9月にこの俊英をA代表デビューさせたルイス・エンリケ監督の秘蔵っ子と表現してもいい。
「ハットトリックは、プレミアリーグでも達成しています」
聞こえてきたのは数字の声だ。たしかに21年5月14日のニューカッスル戦で42分、64分、66分にゴールを決めて、所属するマンチェスター・シティに4-3の逆転勝利をもたらしている。
生まれ変わったスペイン代表の新たな象徴となるのはフェランか、それとも――。
データ参照元「FootyStats」 https://footystats.org/jp/
取材・文●手嶋真彦
【PHOTO】海外番記者・識者が選んだ「スペイン代表のレジェンド完全格付けTOP10」を厳選ショットで振り返り!
候補者を付け加えるなら、怪我人に代わって12分からドイツ戦に出場すると、71分までに3アシストを記録したファビアン・ルイスがまずひとり。同じく43分から途中出場すると、怪我でベンチに退いたS・ラモスの穴を埋めてみせたCBのエリク・ガルシアがもうひとりだ。さらには「イニエスタの後継者」とも謳われる18歳のペドリも控えている。
切り札候補を厳選するなら、6-0のドイツ戦でハットトリックを決めた21歳のフェランだろうか。2020年9月にこの俊英をA代表デビューさせたルイス・エンリケ監督の秘蔵っ子と表現してもいい。
「ハットトリックは、プレミアリーグでも達成しています」
聞こえてきたのは数字の声だ。たしかに21年5月14日のニューカッスル戦で42分、64分、66分にゴールを決めて、所属するマンチェスター・シティに4-3の逆転勝利をもたらしている。
生まれ変わったスペイン代表の新たな象徴となるのはフェランか、それとも――。
データ参照元「FootyStats」 https://footystats.org/jp/
取材・文●手嶋真彦
【PHOTO】海外番記者・識者が選んだ「スペイン代表のレジェンド完全格付けTOP10」を厳選ショットで振り返り!