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「なぜ2部の無名DFが日本へ」徳島の新助っ人カカの移籍は、ブラジル記者も驚きだった【現地発】

カテゴリ:Jリーグ

リカルド・セティオン

2021年05月30日

1部にも少し安くて名の知れた選手はいるが…

クルゼイロ時代のカカ。レギュラー落ちや2部降格を味わった。(C)Getty Images

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 今年1月にスコラーリが辞任し、カカはレギュラーに返り咲いたが、クラブの売却方針は変わらなかった。セリエA(1部)復帰がほぼ絶望的だったからだ。来シーズンもBでプレーするということは、経済的により苦しくなるということだ。

 そして、チームの中で一番高額のオファーを受けていたのは他でもないカカだった。徳島は当初、レンタル移籍を望んでいたが、クルゼイロが拒否。結局、移籍金180万ドル(約2億円)で合意に至った。

 結局、徳島はポートランドの200万というオファーより安い金額で、彼のパスを100%手にすることができた。ただ、カカの残した結果次第で、最大100万ドル(約1億1000万円)のインセンティブが付帯している。

 彼の放出をサポーターは嘆かなかった。なぜなら、チームをBに落とし、Aに昇格させられなかった選手の一人だからだ。今のクルゼイロに、ファンの不満は相当溜まっている。
 
 しかし、なぜ日本のチームが、セリエBの無名DFを獲得しようとしたのか。移籍決定のニュースを聞いた時、私は驚きを隠せなかった。セリエAにも、もう少し安くて名の知れた選手はいるのに、と。

 ただ、現在は低迷しているとはいえ、名門クルゼイロの中で最も有望で、将来が嘱望されていた若手だったのもまた事実だ。カカが日本でその才能を開花させるのか。ブラジルから見守りたい。

文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子

【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。
 
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