1部にも少し安くて名の知れた選手はいるが…
今年1月にスコラーリが辞任し、カカはレギュラーに返り咲いたが、クラブの売却方針は変わらなかった。セリエA(1部)復帰がほぼ絶望的だったからだ。来シーズンもBでプレーするということは、経済的により苦しくなるということだ。
そして、チームの中で一番高額のオファーを受けていたのは他でもないカカだった。徳島は当初、レンタル移籍を望んでいたが、クルゼイロが拒否。結局、移籍金180万ドル(約2億円)で合意に至った。
結局、徳島はポートランドの200万というオファーより安い金額で、彼のパスを100%手にすることができた。ただ、カカの残した結果次第で、最大100万ドル(約1億1000万円)のインセンティブが付帯している。
彼の放出をサポーターは嘆かなかった。なぜなら、チームをBに落とし、Aに昇格させられなかった選手の一人だからだ。今のクルゼイロに、ファンの不満は相当溜まっている。
そして、チームの中で一番高額のオファーを受けていたのは他でもないカカだった。徳島は当初、レンタル移籍を望んでいたが、クルゼイロが拒否。結局、移籍金180万ドル(約2億円)で合意に至った。
結局、徳島はポートランドの200万というオファーより安い金額で、彼のパスを100%手にすることができた。ただ、カカの残した結果次第で、最大100万ドル(約1億1000万円)のインセンティブが付帯している。
彼の放出をサポーターは嘆かなかった。なぜなら、チームをBに落とし、Aに昇格させられなかった選手の一人だからだ。今のクルゼイロに、ファンの不満は相当溜まっている。
しかし、なぜ日本のチームが、セリエBの無名DFを獲得しようとしたのか。移籍決定のニュースを聞いた時、私は驚きを隠せなかった。セリエAにも、もう少し安くて名の知れた選手はいるのに、と。
ただ、現在は低迷しているとはいえ、名門クルゼイロの中で最も有望で、将来が嘱望されていた若手だったのもまた事実だ。カカが日本でその才能を開花させるのか。ブラジルから見守りたい。
文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子
【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。
ただ、現在は低迷しているとはいえ、名門クルゼイロの中で最も有望で、将来が嘱望されていた若手だったのもまた事実だ。カカが日本でその才能を開花させるのか。ブラジルから見守りたい。
文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子
【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。