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識者が推す! J1中盤戦以降の必見タレント|低迷ガンバの救世主は? ベテランFWの奮起にも期待

カテゴリ:Jリーグ

河治良幸

2021年05月25日

1トップで守備の追いどころを限定できれば攻撃にパワーを残しやすい状況に

圧倒的な馬力を誇るJ・サントス。ゴール前のチェックメイト役として確立されていくことが爆発的な活躍の鍵。写真:滝川敏之

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 外国人選手ではサンフレッチェ広島のジュニオール・サントスを挙げたい。開幕戦2試合はドウグラス・ヴィエイラと縦の2トップを形成して連続ゴール。そこから音無しだったが、直近の15節・C大阪戦でようやく3点目となる同点ゴールを決めた。昨シーズンに在籍していた横浜F・マリノスでは、古巣の柏で鳴かず飛ばずだったところから、周囲の手厚いサポートを受け、水を得た魚のように推進力を発揮してゴール量産につなげた。

 しかし、広島で2トップのスタメンを張るには継続的にハイプレスのスイッチ役を担わなければいけない。C大阪戦では3-4-2-1の1トップとして浅野雄也と森島司の前で守備の追いどころを限定できることで、攻撃にパワーを残しやすい状況になった。

 もちろん今後も城福浩監督がこのシステムを使い続けるか分からないが、J・サントスの能力をストレートに生かしやすい形としてインプットされていくと、爆発的に得点数を伸ばしてくる可能性がある。

 いずれにしても、あらゆる場面でハードワークを求めるとフィニッシュにパワーを使えなくなる傾向が強いので、昨年のレアンドロ・ペレイラがそうであったように、守備の役割は担いながらも、ゴール前のチェックメイト役として確立されていくことが爆発的な活躍の鍵だ。

 U-24世代で序盤戦がやや期待外れだったのは、FC東京の安部柊斗。継続的に使われてはいるが、4-3-3の形があまり機能しないなかで、ある意味無駄に運動量を消費する時間帯が目立っていた。

 4-2-3-1のボランチに収まったことでプレーの判断基準が明確になり、中盤でボールを奪ったところから素早く前に出て行く本来の良さを出しやすくなった。1-0で勝利した15節・G大阪との試合でも直接ゴールには絡まなかったものの、安部をスイッチにしてチャンスが生まれるシーンが目立っており、トップ下の髙萩洋次郎を中心とした攻撃がさらにブラッシュアップされてくれば、今シーズンの初得点は時間の問題だろう。

 それと同時にアタッカー陣のゴールをアシストするチャンスも増えてくるはず。ただ、戦術との噛み合わせだけでなく、序盤戦は個人として停滞していたのも事実だ。一念発起してパフォーマンスを上げてきている感はあるが、大卒ルーキーとして注目を浴びた昨年以上の輝きを放てるかはここからの取り組み次第だろう。
 

4-2-3-1のボランチに入った安部は復調傾向に。チャンスメイクのスイッチ役として機能する。(C)SOCCER DIGEST

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19年シーズンのMVPの仲川。横浜の逆転優勝には欠かせないキーマンだ。写真:徳原隆元

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 最後に挙げたいのが横浜の仲川輝人。MVPを獲得した2019年から一転して、昨シーズンは長期の怪我に泣いた。復活を期す今シーズンはリーグ戦で2アシストなど時折光るプレーがあるものの、ゴールはなし(5月25日時点)。パフォーマンスも本領発揮とまでは言い難く、同じ右サイドでポジションを争う水沼宏太のほうが存在感、大事なところでの仕事で目立っている状況だ。ここ最近ではエウベルが右に回るケースも増えており、ますます立場が厳しいものになっている。

 しかし、周囲と連動しながら局面で鋭い仕掛けや飛び出しなど、決定的な仕事をやってのける資質は失われていないはず。川崎フロンターレが無敗で首位を独走し、直接対決で敗れた2位の名古屋グランパスではキャプテンの丸山祐市が長期離脱となるなど、追いかけるのが苦しい状況になっている。

 川崎と名古屋より4試合少ない横浜は14節・鹿島アントラーズ戦で開幕戦以来の黒星を喫して一度勢いが止まってしまったが、仲川が横浜のエースとしてゴールとともに、輝きを取り戻せれば奇跡的な逆転に向けて、チームの推進力になることは間違いない。

取材・文●河治良幸

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