試合前日も別メニューだったという武藤は、ぶっつけ本番で浦和戦に臨んでいた。
フィッカデンティ監督は試合後、「中盤で苦労した」とコメントしたが、そうなった原因は多少なりともCFの林が前線の基準点として機能しなかった点にあった。仮に林が最前線でボールをしっかりとキープし、味方が攻め上がる時間を作れていれば、浦和の両ウイングバックと2シャドーも帰陣せざるを得なかったはずだ。
ところが実際は、前線でほとんどタメを作れず、すぐさま弾き返されていた。こうなると、“呼吸困難”に陥るのが中盤の選手たちだ。
MF陣がフリーランで前線をフォローしようとしても、その態勢が整わないうちに相手ボールになってしまう。結局、休む間もなく上下動を繰り返す──。そんな重労働を強いられれば、たちまちスタミナが削られるのは明白だ。
前線にボールが収まらなかったから、4-4-2に近い形へシステム変更しても中盤が安定せず、浦和の両ウイングバックや2シャドーを比較的自由にプレーさせてしまった。そんな見方ができなくもないだろう。
とはいえ、林が最大の戦犯と言っているわけではない。
前線でタメを作るなら、ポストプレーが得意な前田のほうがプレースタイル的に適任だった。前節の鹿島戦でも奮闘していた前田のコンディションは明らかに上向きだったのだから、先発させても良かったはずだが……。
裏への動き出しが武器の林をスタメンで使うなら、CFではなくウイングに配置したほうが効果的だったのではないか。そういう意味で、フィッカデンティ監督の采配には疑問が残った。
疑問と言えば、武藤の起用法もそのひとつである。果たして、フル出場できる状態にあったのだろうか。
「試合前日も別メニュー。ぶっつけ本番で浦和戦に臨んだ」(フィッカデンティ監督)若きエースのコンディションは、プレーを見るかぎり良くなかった。いや、満身創痍と言ったほうが正しいかもしれない。
5月12日の代表候補トレーニングキャンプでも右足を痛めているが、仮に彼が無理に無理を重ねているのであれば、治る怪我も治らなくなってしまう。ゴールを連発していた頃の勢いが消えかかっている今の武藤に必要なのは、リフレッシュ期間。つまり、休養だ。
前述したように、ここにきて前田はチームにフィットしてきている。ならば、ひとまず前線の軸にこのベテランストライカーを据えて、思い切って武藤を休ませる手もあるだろう。
ところが実際は、前線でほとんどタメを作れず、すぐさま弾き返されていた。こうなると、“呼吸困難”に陥るのが中盤の選手たちだ。
MF陣がフリーランで前線をフォローしようとしても、その態勢が整わないうちに相手ボールになってしまう。結局、休む間もなく上下動を繰り返す──。そんな重労働を強いられれば、たちまちスタミナが削られるのは明白だ。
前線にボールが収まらなかったから、4-4-2に近い形へシステム変更しても中盤が安定せず、浦和の両ウイングバックや2シャドーを比較的自由にプレーさせてしまった。そんな見方ができなくもないだろう。
とはいえ、林が最大の戦犯と言っているわけではない。
前線でタメを作るなら、ポストプレーが得意な前田のほうがプレースタイル的に適任だった。前節の鹿島戦でも奮闘していた前田のコンディションは明らかに上向きだったのだから、先発させても良かったはずだが……。
裏への動き出しが武器の林をスタメンで使うなら、CFではなくウイングに配置したほうが効果的だったのではないか。そういう意味で、フィッカデンティ監督の采配には疑問が残った。
疑問と言えば、武藤の起用法もそのひとつである。果たして、フル出場できる状態にあったのだろうか。
「試合前日も別メニュー。ぶっつけ本番で浦和戦に臨んだ」(フィッカデンティ監督)若きエースのコンディションは、プレーを見るかぎり良くなかった。いや、満身創痍と言ったほうが正しいかもしれない。
5月12日の代表候補トレーニングキャンプでも右足を痛めているが、仮に彼が無理に無理を重ねているのであれば、治る怪我も治らなくなってしまう。ゴールを連発していた頃の勢いが消えかかっている今の武藤に必要なのは、リフレッシュ期間。つまり、休養だ。
前述したように、ここにきて前田はチームにフィットしてきている。ならば、ひとまず前線の軸にこのベテランストライカーを据えて、思い切って武藤を休ませる手もあるだろう。