ベンゼマの“失言”がさらに事態を長引かせ…
ベンゼマが代表招集の対象外になったのは、代表チームメイトのマテュー・ヴァルビュエナを脅した容疑で、二人の選手が顔を合わせること自体が法的に禁止されたため。ところがベンゼマが司法当局の手に委ねられている間に、チームは主砲なしでうまく回り始め、EURO2016ではファイナリストに、2018年ワールドカップでは世界王者に昇りつめてしまった。
その間デシャン監督は、「ベンゼマを二度と招集しない」とは一度も言わなかった。ところが業を煮やしたベンゼマが、フラストレーションを溜めてスペイン紙『MARCA』のインタビューに応じ、「デシャンはフランスの一部人種差別主義者たちに影響されたのだ」と言ってしまった。
これでベンゼマ派と思われる何者かが、ブルターニュにあるデシャン監督宅に「人種差別主義者」と書きつけ、ムスリムルーツの夫人をもつエリック・カントナまでがデシャン監督を人種差別者と批判するなど、社会問題に直結する事態に発展。落書きされた家はデシャン夫人の故郷にあり、夫人とその一族も白眼視される危険に晒された。このためデシャン監督は、家族を守るためにもベンゼマ問題を脇に置くことになった。
その間デシャン監督は、「ベンゼマを二度と招集しない」とは一度も言わなかった。ところが業を煮やしたベンゼマが、フラストレーションを溜めてスペイン紙『MARCA』のインタビューに応じ、「デシャンはフランスの一部人種差別主義者たちに影響されたのだ」と言ってしまった。
これでベンゼマ派と思われる何者かが、ブルターニュにあるデシャン監督宅に「人種差別主義者」と書きつけ、ムスリムルーツの夫人をもつエリック・カントナまでがデシャン監督を人種差別者と批判するなど、社会問題に直結する事態に発展。落書きされた家はデシャン夫人の故郷にあり、夫人とその一族も白眼視される危険に晒された。このためデシャン監督は、家族を守るためにもベンゼマ問題を脇に置くことになった。
その後もメディアはベンゼマ問題を何度も浮上させ、フランスはほぼ真っ二つに割れてきた。ベンゼマに代わって代表CFになったオリヴィエ・ジルーも逆恨みを受けた。だが、みなが忘れたころに飛び出した今回のどんでん返しで、フランスは再び大きな希望を持つことになった。
もっとも、デシャン監督が自分との関係が複雑化した選手を復活させるのは、これで少なくとも4回目。デシャン監督を「売女の息子め!」と罵ったアンドレ=ピエール・ジニャック、「タマを煩わせるヤツだ!」と毒づいたアテム・ベンアルファ、リザーブリスト入り拒否のメールを送りつけたアドリアン・ラビオなどが、いずれもしばらく後には再招集されてきた。
今回もデシャン監督は、「誰にでもミスする権利はある」ときっぱり。「人間である以上、いろいろなことがある。だが私は常に、自分個人のことは脇に置いて、フランス代表の利益を第一に考え決断してきたつもりだ」と語り、今回もチームにとって最善の道と判断したことを強く滲ませた。また、実のところベンゼマ・ファンのノエル・ルグラエット連盟会長についても、「今日は大喜びしているよ」と言って記者団を笑わせた。
もっとも、デシャン監督が自分との関係が複雑化した選手を復活させるのは、これで少なくとも4回目。デシャン監督を「売女の息子め!」と罵ったアンドレ=ピエール・ジニャック、「タマを煩わせるヤツだ!」と毒づいたアテム・ベンアルファ、リザーブリスト入り拒否のメールを送りつけたアドリアン・ラビオなどが、いずれもしばらく後には再招集されてきた。
今回もデシャン監督は、「誰にでもミスする権利はある」ときっぱり。「人間である以上、いろいろなことがある。だが私は常に、自分個人のことは脇に置いて、フランス代表の利益を第一に考え決断してきたつもりだ」と語り、今回もチームにとって最善の道と判断したことを強く滲ませた。また、実のところベンゼマ・ファンのノエル・ルグラエット連盟会長についても、「今日は大喜びしているよ」と言って記者団を笑わせた。