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南葛SCは関東リーグの強者となれるか? 二度のJFL昇格経験を持つ元U-20日本代表DFが指摘する「圧倒的」になるためのピース

カテゴリ:連載・コラム

伊藤 亮

2021年05月23日

「圧倒的に強いチームで圧倒的な勝利を目指す」=「相手に隙を全く与えない」

攻守で圧倒できるサッカーを目指すチームにおいて、「走力」は欠かせない。田中もそれを強く認識する。写真:滝川敏之

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「今だけではなく、関東リーグ1部、その先のJFLを見据えたら、自分はもちろん、みんなもっとレベルアップしないといけません。それには技術にプラスして走力がついてくればいいと考えています」

 南葛SC、また森監督のサッカーというと、まず技術面に焦点が当たる。しかし現在、週頭の練習では走力トレーニングも取り入れるようになった。

「監督のサッカーはどうしても技術が注目されがちです。でも最近は監督も『走れなければ勝てない』と言っていて。例えばこれから夏場を迎えるにあたり、バテてしまったらせっかくの技術も活かせなくなる。逆にそこで走れれば現状よりもっと強くなれます。『圧倒的』という言葉を実現するには技術と走力、両方をレベルアップしていくことだと思うんです」

「圧倒的」という言葉をどう具体的にチームのサッカーに落とし込むか。話から察するに、それは「相手に隙を全く与えない」ことだ。

「技術があって試合を支配していたとしても、終盤に息切れして失点したら意味がない。逆に走って無失点に抑えれば相手の心を断ち切ることができる。同じ1勝でも、スコアが3-0と3-2ではだいぶ違います」

“南葛SCは強い”。その意識を対戦相手に植え付けるためには、ただ点差を付けて勝つだけではなく、失点しないということが重要だと考える。翻って今シーズンの南葛SCのこれまでの戦績を見返すと、4戦全てで失点を記録。引き分けた2戦は先制、リードしながら、ともに試合終了間際の失点で追いつかれている。

「上手い選手が多いことは間違いないですけど、最後の粘りという点で少し物足りなさがあります。もっと相手に隙を与えない、具体的に言えば無失点に抑えることを意識してやっていった方がいいのではと」

 走力。粘り。一見、技術とは対極的に見られがちだが、田中優毅という選手の中では走力も気持ちも「技術の一部」と捉えているように感じられる。その根底には、これまで歩んできたサッカー人生で得た経験がありそうだ。

 高校は三重県の名門・四日市中央工。高校サッカー選手権ではベスト8まで勝ち進み、U-18日本代表にも選ばれた。傍から見れば羨ましい限りの実績だが、本人は「どん底でした」と振り返る。

「1年からトップチームには入れさせてもらったものの、試合には全く出られませんでした」
 
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