どんなに彼のプレーに絶望させられても…
さらに特筆すべきは、ネイマールに比べて、サッカーに対する取り組み方が自然体である点だ。選手としての能力はネイマールが上だ。局面打開力に優れ、ドリブルのレパートリーも豊富だ。しかしネイマールのほうが相手のファウルの餌食になることが多く、自ら退場処分を食らうこともある。
これはネイマールが時にテレビカメラ向けにテクニックを見せびらかすこと無関係ではないだろう。特にチャンピオンズ・リーグ(CL)のような大一番では、自らのプレーに酔いしれてしまい、おかげでボール離れが遅くなり、せっかくの武器が自らの首を絞めることもある。その点、デンベレのプレーは無邪気で作為的なところがない。
デンベレのような選手にチームの命運を託すのはリスクがある。しかしどんなに彼のプレーに絶望させられても、そのいかようにも変化する武器を最大限に利用しない手はない。
ネイマールがいくらCLで主役級の働きを見せ復帰説が再燃しようと、アーリング・ハーランド(ボルシア・ドルトムント)の移籍の噂がメディアを賑わせようと、シーズン佳境を迎える中、コパ・デル・レイとラ・リーガのドブレーテ達成に向かって戦うバルサにとっては何をさておいてもデンベレの力が必要なのだ。
文●ラモン・ベサ(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙のコラム・記事を翻訳配信しています。
これはネイマールが時にテレビカメラ向けにテクニックを見せびらかすこと無関係ではないだろう。特にチャンピオンズ・リーグ(CL)のような大一番では、自らのプレーに酔いしれてしまい、おかげでボール離れが遅くなり、せっかくの武器が自らの首を絞めることもある。その点、デンベレのプレーは無邪気で作為的なところがない。
デンベレのような選手にチームの命運を託すのはリスクがある。しかしどんなに彼のプレーに絶望させられても、そのいかようにも変化する武器を最大限に利用しない手はない。
ネイマールがいくらCLで主役級の働きを見せ復帰説が再燃しようと、アーリング・ハーランド(ボルシア・ドルトムント)の移籍の噂がメディアを賑わせようと、シーズン佳境を迎える中、コパ・デル・レイとラ・リーガのドブレーテ達成に向かって戦うバルサにとっては何をさておいてもデンベレの力が必要なのだ。
文●ラモン・ベサ(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸
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