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横浜戦で施した“止血”は一時しのぎではない!今季初勝利へ向け、仙台が目指すべき「いい守備からいい攻撃へ」

カテゴリ:Jリーグ

板垣晴朗

2021年04月13日

“勝つ”ためのヒントは横浜戦にもある

 しかし、ここで終わってはいけない。

 悪い流れを止めただけで満足するのではなく、良い流れを作らなければならない。ここで足を止めるのが許されないほど、今季ここまでの仙台は負けすぎた。そして未だに勝てていない。“止血”で終わらず、その先に歩を進める体力をつけなければならない。

“負けない”戦いに留まらず“勝つ”戦いをするためには、当然ながら点を取らなければならない。今季の仙台はリーグ戦8試合を終えて総得点はたったの4。日程変更により、次節からは短い間隔で13試合が続く日程が組まれている。消耗が激しい中で、守備の耐久力だけに頼るのも難しい。となれば、やはり守るだけでなく、時には攻撃に素早く切り替え、迷いなくシュート、そしてゴールで完結させなければならない。

 そのヒントが、押される時間が多かった横浜戦の中にもある。
 
 押しこまれて最終ラインを下げざるを得なかった中、わずかであっても、チーム全体で押し上げることができた。

 横浜戦でCBとしてコンビを組んだ平岡康裕と吉野恭平は、ラインコントロールについてこう語った。

「自分たちがプッシュアップして相手の速い選手を一回オフサイドポジションに戻すというところは、ラインコントロールを含めて今日はしっかりできた」(平岡)

「ボールが下がったらこまめに上げ下げできたと思うし、それによって(相手の)前の選手も一回下がってそこから前に出ていく作業が必要になっていたと思うので、本当にヒラさん(平岡)と一緒にコントロールできた。あれをこれからの試合で90分間、どのチームを相手にしても継続できるようにしていきたい」(吉野)

 主に横浜の速い前線への対策ではあったが、この機を見た全体の押し上げから、相手ボールを奪って松下佳貴がシュートまで持ち込んだ前半の場面や、後半立ち上がりの赤﨑秀平のディフェンスライン裏への抜け出しなど、何度か赤﨑・西村拓真の2トップが決定機を迎える場面も作った。

 さらに「いい守備からいい攻撃へ」の流れを確立させ、決定機数も得点数も増やしたいところだ。

 10日には入国制限等で合流が遅れていたガーナ人FWエマヌエル・オッティがトレーニングに加わった。「一番好きなのは、ドリブルからアシストする形」という快足アタッカーは大きな武器になりそうだが、彼ひとりに頼るようではいけない。仙台はいい守備から作ったいい流れを、いい攻撃に繋げて勝利を手にする必要がある。

 それでこそ、今回の“止血”が一時しのぎではない意味を持つことになる。

取材・文●板垣晴朗(フリーライター)
 
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