【G大阪&浦和】勝敗を分けたもの――今野「サポートが不足」vs那須「ラインを下げない」

カテゴリ:Jリーグ

2015年05月02日

「ウチは個も強いし、抑えられると思っていた」(那須)

「とにかくラインを下げないことを意識した」と那須(4)。選手間の距離感も良く、浦和は無失点で試合を終えた。 写真:田中研治

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 G大阪が誇る強力2トップは、浦和にほぼ完璧に抑え込まれた。では、浦和はどのような形で試合を進めていたのか。浦和の那須大亮の見解はこうだ。
 
「とにかく負けないこと、失点しないことが大事だと思っていた。その部分で90分を通してリスクマネジメントをやり続けた。相手のパワープレーは想定内だったけど、最後の宇佐美のシュートは周作がスーパーセーブしてくれたので非常に助かった」
 
 G大阪が得点の匂いを漂わせたのは、遠藤保仁のFKと終盤の宇佐美のシュート場面。流れのなかから崩されたのは後者のみで、裏を返せば浦和のプランどおりに守れていた証だ。那須もこう証言する。
 
「宇佐美のシュート以外は、G大阪の2トップを含めてフリーでやらせているところはほとんどなかったし、自分たちはカウンターで追加点を取れるチャンスもあった」
 
 浦和が注意していたのは「ラインを下げないこと」だったという。ズルズルと下がるのではなく、ラインを適度に上げてプレスをかける。その理由は「スペースを与えないため」だ。
 
「自分たちのラインが下がってスペースを与えてしまうと、(G大阪の攻撃陣は)前を向いて非常に良い仕事をすると思っていたので、いかにコンパクトにやれるかだった。変にラインを下げてしまうとスペースを与えてしまう。ただそれさえしなければ、ウチは個も強いし、抑えられると思っていた」
 
 浦和が単純にラインを上げてくるだけなら、G大阪は巧みに守備陣のギャップを突いて起点を作り、迫力ある攻撃を繰り出せたはずだ。それができなかったのはなぜか。那須のコメントからその理由も分かる。
 
「今は選手間の距離感も良いので、誰かが抜かれても、別の誰かがカバーできる位置に必ずいる。連係や一体感もどんどん出てきているし、みんなも身体を張っているので、今日の失点ゼロにつながった」
 
今野と那須のコメントから「選手の距離感」というひとつの共通項が浮かび上がる。G大阪は攻撃時のサポートが不足し、浦和は守備時のカバーが絶妙だった。結果的に、それが試合の流れを左右し、結果にも影響を与えたと言える。

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