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【アルゼンチン戦|戦評】ひとり入るだけでここまで変わるのか。“17番”がもたらした「劇的な効果」

カテゴリ:日本代表

江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

2021年03月30日

堂安の故障辞退がなければこの場にいなかった男が大仕事

最終ラインで際立っていたのが瀬古(22番)だ。林の先制ゴールをアシストしたフィードも秀逸だった。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 最前線では、久保が「あそこまで意図が分かりやすい選手はあまりいないので、すごくやりやすい」と称えた林大地が奮戦。身体を張って汚れ役をこなしただけでなく、44分には瀬古歩夢からの正確なフィードに反応して飛び出し、巧みなトラップから冷静に先制ゴールを奪取した。堂安律の故障辞退がなければ、この場にいなかった男が大仕事をやってのけたのだ。

 やや危なっかしい場面もあったとはいえ、ダブルボランチがピンチの芽を摘んだことで、GKと4バック全員が入れ替わった守備陣も機能。1対1で負けないという気持ちを前面に出し、前半はシュート0本に抑え込むなどアルゼンチンをシャットアウトした。

 後半は相手も攻勢を強めてきただけに、68分と73分に、久保の正確なCKに合わせた板倉がヘッドで立て続けに奪った追加点は貴重だった。1点差で推移していれば、最終ラインもプレッシャーが掛かったことだろう。

 ひとり入るだけでこれだけ劇的にチームが変わるのか――。それほど田中碧の存在感は絶大だった。悔やまれるのは、初戦に出られなかったことだ。この男がいれば、川崎のチームメイトである旗手怜央と三笘が組んだ左サイド、旧知の三好康児ももっと活かせたのではないか。そう思わずにはいられない、圧巻のパフォーマンスだった。

 取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部)
 
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