遠藤と絶妙な距離感を見せた守田。得点こそなかったものの勝利に大きく貢献した大迫
一方、ボランチに関しては守田と遠藤の距離感が絶妙だった。遠藤のデュエルの強さ、ボール奪取力は折り紙付きで、この日も要所要所でいい仕事をしていたが、守田もポルトガル仕込みの球際の強さを披露。的確な読みでボールを奪ってカウンターにつなげたり、タテへの思い切ったパス出しも光った。何本か打ったシュートは枠を外したり、GK正面に飛んだりして得点には至らなかったが、「ボランチだからシュートを決めなくていいということではない」と発言した通りの積極性を示したのも大きかった。
この日の一挙手一投足を見る限りでは、柴崎と同等かそれ以上のパフォーマンスを出せる手応えは掴めただろう。ただ、今回の韓国はフルメンバーでなかった部分、やりやすかったのは確か。だからこそ、より強度や重圧の高い試合での対応力を養うことが今後のテーマになってくる。ポルトガルで実績を積み重ねれば、その領域に到達できるはず。代表4試合目にして彼は大きな一歩を踏み出したと言っていい。
1トップの大迫に関しては、前線でしっかりとタメを作り、山根の先制弾、鎌田の2点目をお膳立てするなど、本来の彼らしいプレーを見せてくれた。本人も「今日は楽しい試合でした」と会心の笑みをのぞかせるほど充実感を抱いた様子だったが、森保一監督も前線の大黒柱健在を確認して大いに安堵したのではないか。
ただ、やはり大迫がいなければ、あそこまで連動した攻撃が繰り出せないのも事実。鎌田の2点目のシーンに象徴される通り、大迫が3枚の敵を引き付けてスペースを作ったからこそ、鎌田はDFと1対1になり、余裕を持ってフィニッシュに行けた。そういう黒子の役割を確実にこなせるFWは今のところ彼しかいない。スピードスターの浅野拓磨(パルチザン)は相手が落ちた終盤に出ると威力を発揮するが、味方を落ち着かせるタイプではない。それは今回招集されなかった鈴木武蔵(ベールスホット)にしても同じだ。「ポスト大迫問題」は先送りになったと言える。
こうしたA代表の奮闘を目の当たりにしたU-24日本代表には、今日26日のU-24アルゼンチン戦(東京)で高い強度と連動性、個々の躍動が求められるところ。とりわけ、山根や守田が活躍を受ける形の右サイド・菅原由勢(AZ)やボランチの中山雄太(ズウォーレ)はひと際高いパフォーマンスを示さなければならない。1トップ候補の田川亨介(FC東京)も上田綺世(鹿島)や前田大然(横浜)らライバルがいない今こそチャンスをモノにする必要がある。
彼らの目先の目標は4か月後の東京五輪だが、その先にはA代表定着、2022年カタール・ワールドカップが待っている。それを忘れず、高い意識を持った戦いを楽しみに待ちたい。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
【A代表PHOTO】韓国相手に3発快勝!得点を決めた山根視来、鎌田大地、遠藤航を厳選ショットで特集!
この日の一挙手一投足を見る限りでは、柴崎と同等かそれ以上のパフォーマンスを出せる手応えは掴めただろう。ただ、今回の韓国はフルメンバーでなかった部分、やりやすかったのは確か。だからこそ、より強度や重圧の高い試合での対応力を養うことが今後のテーマになってくる。ポルトガルで実績を積み重ねれば、その領域に到達できるはず。代表4試合目にして彼は大きな一歩を踏み出したと言っていい。
1トップの大迫に関しては、前線でしっかりとタメを作り、山根の先制弾、鎌田の2点目をお膳立てするなど、本来の彼らしいプレーを見せてくれた。本人も「今日は楽しい試合でした」と会心の笑みをのぞかせるほど充実感を抱いた様子だったが、森保一監督も前線の大黒柱健在を確認して大いに安堵したのではないか。
ただ、やはり大迫がいなければ、あそこまで連動した攻撃が繰り出せないのも事実。鎌田の2点目のシーンに象徴される通り、大迫が3枚の敵を引き付けてスペースを作ったからこそ、鎌田はDFと1対1になり、余裕を持ってフィニッシュに行けた。そういう黒子の役割を確実にこなせるFWは今のところ彼しかいない。スピードスターの浅野拓磨(パルチザン)は相手が落ちた終盤に出ると威力を発揮するが、味方を落ち着かせるタイプではない。それは今回招集されなかった鈴木武蔵(ベールスホット)にしても同じだ。「ポスト大迫問題」は先送りになったと言える。
こうしたA代表の奮闘を目の当たりにしたU-24日本代表には、今日26日のU-24アルゼンチン戦(東京)で高い強度と連動性、個々の躍動が求められるところ。とりわけ、山根や守田が活躍を受ける形の右サイド・菅原由勢(AZ)やボランチの中山雄太(ズウォーレ)はひと際高いパフォーマンスを示さなければならない。1トップ候補の田川亨介(FC東京)も上田綺世(鹿島)や前田大然(横浜)らライバルがいない今こそチャンスをモノにする必要がある。
彼らの目先の目標は4か月後の東京五輪だが、その先にはA代表定着、2022年カタール・ワールドカップが待っている。それを忘れず、高い意識を持った戦いを楽しみに待ちたい。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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