5キロの減量に成功した相馬の変化
今季の相馬はオフ・ザ・ピッチの改善に努めて、5キロの減量に成功。自分でもコントロールしきれないほどの切れ味を手にすると同時に、サイドアタッカーとしてどうしたら得点が増やせるかを研究して開幕に備えてきた。キャンプでも逆サイドの展開にフィニッシャーとして加わることが増え、練習試合ではその形で得点している。
「ゴール前でのワンタッチゴールが上手い選手の動画などもけっこう見ているんです」。なんの巡り合わせか、今年から点取り屋の番号である11番を背負うことになり、得点を奪うという自身の気持ちに追い風も吹いた。出場機会増に向け、昨季養った状況判断力もゴール前でのポジショニングには生きている。
まだ1ゴールだが、その取り方は今までの相馬にはないものだ。指揮官も「成長してくれている」と言い、決勝点を奪う仕事をねぎらった。
きっちりと守備を整え、反撃のチャンスが少ないならば、チャンスが来るまで待てる試合運びの安定感は、昨季に引き続き、名古屋の勝点獲得プロセスに深く刻み込まれている。札幌の猛攻を受け、反撃が不調でも守りが破綻しなかったことは堅守健在を改めて実感させ、「何かが起きる」と彼らにまたひとつ、強く信じさせたことだろう。
案外、名古屋が求める攻撃力アップに必要なのは、さらなる守備力向上と、守ることを楽しむ強者の心意気なのかもしれない。
取材・文●今井雄一朗(フリーライター)
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【J1第2節PHOTO】名古屋 1-0 札幌|フィッカデンティ采配が見事に的中。途中出場の相馬のゴールで名古屋が勝利
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まだ1ゴールだが、その取り方は今までの相馬にはないものだ。指揮官も「成長してくれている」と言い、決勝点を奪う仕事をねぎらった。
きっちりと守備を整え、反撃のチャンスが少ないならば、チャンスが来るまで待てる試合運びの安定感は、昨季に引き続き、名古屋の勝点獲得プロセスに深く刻み込まれている。札幌の猛攻を受け、反撃が不調でも守りが破綻しなかったことは堅守健在を改めて実感させ、「何かが起きる」と彼らにまたひとつ、強く信じさせたことだろう。
案外、名古屋が求める攻撃力アップに必要なのは、さらなる守備力向上と、守ることを楽しむ強者の心意気なのかもしれない。
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