タレントを揃えたアジアの強豪にテスト的起用で臨んだ結果…。

水原三星戦の69分、ズラタンが先制点を決める。しかしその後、立て続けに失点を喫して逆転負け。終盤の勝負どころで失点するのはACLで何度も見てきた光景だった。(C)徳原隆元

高木はフル出場したものの、期待された敵陣を“貫く”ようなドリブル突破はほとんど発揮できなかった。(C)徳原隆元
しかし指揮官は、Jリーグのホーム開幕戦でもあった山形戦にその時点のベストメンバーで臨み、シュート数14対4と一方的に攻め1-0の勝利を飾った。そして北京国安戦は、ターンオーバーで何人かを入れ替えたものの完敗である。
すべては結果論だが、「まだ一度も獲ったことがないACLは欲しい」と言っていた興梠を北京国安戦に先発させるのも手だっただろう(山形、広島戦に先発。その後、負傷により離脱)。また、ベテランの阿部に連戦させるより、北京国安戦に集中させるのも一案だったはずだ。
山形戦で手を抜けば良かったと言っているわけではない。山形は自陣を徹底的に固めてくることが戦前から予想された。北京国安戦を睨みつつ、その守備的戦術を攻略するには主力組をベンチに置いて、終盤の勝負の時間帯に切り札として送り込む選択肢もあったはずだ。
なにより、北京国安は前線にスウェーデン代表、韓国代表、モンテネグロ代表、そしてアルゼンチン人アタッカーと、ACLに臨むだけのアジアトップクラスのタレントを揃えた、より細心の注意を払うべきチームである。
すでにACL初戦から続いていた公式戦の連敗は「3」で止め、ACLは2連敗中で負けが許されない。ベテラン勢を北京国安戦に集中させ、ペトロヴィッチ監督が4年間積み上げてきたすべてをぶつけるという勝負に、打って出ても良かったのではないか。しかし、指揮官は、この試合でまたもテスト的起用を優先したのだ。
その後の2試合も、ターンオーバーの「裏」のメンバーが出場。4節のホームでの北京国安戦(1-1で引き分け)も橋本が左WBとして久しぶりに先発し、試合途中からは同ポジションに高木を一時置く試みがなされたが、得点は決まらなかった。そして5節の水原三星戦は、最終ラインに永田と加賀が今季初めて公式戦で同時起用され、ハーフタイムに3人同時交代という思い切った策を講じたが、またも結果を残せなかった。
すべては結果論だが、「まだ一度も獲ったことがないACLは欲しい」と言っていた興梠を北京国安戦に先発させるのも手だっただろう(山形、広島戦に先発。その後、負傷により離脱)。また、ベテランの阿部に連戦させるより、北京国安戦に集中させるのも一案だったはずだ。
山形戦で手を抜けば良かったと言っているわけではない。山形は自陣を徹底的に固めてくることが戦前から予想された。北京国安戦を睨みつつ、その守備的戦術を攻略するには主力組をベンチに置いて、終盤の勝負の時間帯に切り札として送り込む選択肢もあったはずだ。
なにより、北京国安は前線にスウェーデン代表、韓国代表、モンテネグロ代表、そしてアルゼンチン人アタッカーと、ACLに臨むだけのアジアトップクラスのタレントを揃えた、より細心の注意を払うべきチームである。
すでにACL初戦から続いていた公式戦の連敗は「3」で止め、ACLは2連敗中で負けが許されない。ベテラン勢を北京国安戦に集中させ、ペトロヴィッチ監督が4年間積み上げてきたすべてをぶつけるという勝負に、打って出ても良かったのではないか。しかし、指揮官は、この試合でまたもテスト的起用を優先したのだ。
その後の2試合も、ターンオーバーの「裏」のメンバーが出場。4節のホームでの北京国安戦(1-1で引き分け)も橋本が左WBとして久しぶりに先発し、試合途中からは同ポジションに高木を一時置く試みがなされたが、得点は決まらなかった。そして5節の水原三星戦は、最終ラインに永田と加賀が今季初めて公式戦で同時起用され、ハーフタイムに3人同時交代という思い切った策を講じたが、またも結果を残せなかった。