【FC東京】あっさり決壊した青赤の壁

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2015年04月19日

羽生の静かなる叫び。「広島戦で勝てれば…」

「ここを取ったら、チームとしてひとつ上に行けると思った」。経験豊富な羽生は広島戦をそう位置付けていたが、”壁”は乗り越えられなかった。 (C)SOCCER DIGEST

画像を見る

 2節の横浜戦から前節の湘南戦までのFC東京は、相手の持ち味を消す守備でリズムを生み出しつつ、要所でカウンターパンチを繰り出していた。
 
 それが広島戦ではディフェンスがハマらないと見るや、自分たちのファイトスタイルではない撃ち合いにあえて挑むと━━。試合終盤、浅野に重い一撃をぶちかまされ、ダウンを取られてしまった。見方によっては、自滅とも捉えられる敗戦だった。
 
 今季はオープンな展開に持ち込ませずに勝点を稼いできたFC東京が、相手の土俵に上がってしまったという感覚は、後半の45分間プレーした羽生も持っていた。
 
「オープンな展開に持ち込まれたと言われれば、確かに僕もそう思います。もう途中からはやり合うしかないなと割り切っていましたね。追い付かれてからはリスクを承知でアップダウンするしかなかったです。
 
 もちろん、うちの監督はこういうゲームが好きではないかもしれないし、1-1でいいというような戦い方をやらないといけなかったかもしれません」
 
 「でも」と少し考えた後に、羽生は素直な心境を口にした。
 
「やっぱりホームですし、ここで勝てればもっと上が見えた。もしかすると、そう思ってしまったことがマイナスだったかもしれない。これはあくまで僕の感覚で、他の選手がどう思っているかは分からない。
 
 でも、僕の中ではここを取ったら、チームとしてひとつ上に行けると思った。結果的に負けているので、僕自身にも我慢が足りなかったかもしれないし、もっとバランスを整えて、リスクを最小限に抑えて戦ったほうが良かったかもしれない。試合が終わった今となっては、半々の気持ちです」
 
 首位のプレッシャー━━。それを乗り越えて栄冠を手にした経験がある広島と、いまだにリーグ優勝を成し遂げていないFC東京。その差が勝敗を分かつ要因だったのかもしれない。
【関連記事】
【J1採点&寸評】FC東京×広島|浅野のJ1初ゴールが決勝弾に! 広島がFC東京の堅守を打ち破る
【J1採点&寸評】1stステージ・6節|全9カードの出場選手&監督を現地取材記者が評価
【ハーフタイムコメント付き】今季二度目のカズダンス――「勝たなきゃ意味がないので!!」
【G大阪】4戦連発を呼び込んだ“ストライカー”宇佐美の新境地
【湘南】ハリルホジッチも注目するU-22代表主将・遠藤航の「シャドー起用」について考える

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ