『Ｒ』
喧嘩
「俺は喧嘩っ早い。それは本当のことだ。喧嘩をしていると、生きている実感を得られる。人生初の喧嘩は、俺自身が相手だった。自分は何者なのか、自分は何を望んでいるのか。俺の唯一最大の敵は、俺自身だったんだ。でも俺は、その戦いに勝った。若い頃の俺は、自分に挑戦しているうちにやりたいことを実現する力が自分にあることを知った。そして、世界で一番になってやると誓った。

　だいたい13歳か14歳くらいの頃だったと思う。俺は強い強い確信を持っていた。周りの人間は誰も俺のことを信じてはくれなかったから、俺は１人でみんなに立ち向かい、自分を信じてやる必要があった。『じゃあ俺は何をしたらいい、どうしたらいい？』と他の奴らに聞いたって、誰も俺みたいな立場になった者はいやしない。だから俺は分かった。これは俺の物語だ。俺が自分で書かなきゃいけない。俺１人で綴っていかなきゃならないってな」

バックギア
「周りを見回したり、バックギアを入れたりするかって？　答えはノーだ。もう手遅れだ」

後悔
「過去を振り返ってうじうじ考えるのは好きじゃない。でも白状すると、たった一つだけ残念に思っていることがある。それはモハメド・アリと会えなかったことだ。彼が生きているうちに会いたかった（2016年に永眠）。彼は俺のインスピレーションの源だった。彼ほど印象的な存在は、世界中を見渡してもそうはいない。人間としても、彼がやってきたことも、すべてが特別だった。彼は本物のナンバーワンだ」
 

感謝
「俺だって感謝の仕方ぐらいは知っている。なにより、良い時も悪い時もいつも俺と共にいてくれる家族には感謝したい。俺たち家族はいつも１つで、いつも俺の味方でいてくれるんだ」

『Ａ』
不安
「俺自身の不安か、俺が他人を不安にさせることか、どっちだ？　俺に関していえば、俺は不安を持たない。冷蔵庫が空っぽで、家に食べる物がなかった幼少期だって、不安を感じたことは一度もなかった。それが生き残るための本能さ」

愛
「愛ってのは言葉ではなく、態度で示すもんだ。俺は俺を支えてくれる人たちを愛している。何よりもまず妻のヘレナだ」