タイのサッカーにも見られる“諦めの良さ”。

「トレーニングでは諦めの良さも時折見られる」という指揮官だが、このタイホンダ戦では84分に先制されるも土壇場の94分で追いつく「粘り強さ」を見せた。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)
自分で言うのもなんだが、僕は長距離走が伝説になるくらい本当に速かった(笑)。ビリになるのが嫌で、ビリだけは避けようと思って一生懸命走っていたら、いつの間にか一番になっていた。ただ、確かにビリは嫌だったが、物事を「格好が良い、悪い」と捉える発想はあまり好まない。
生まれた時は皆、裸。カッコ良く生まれてくるわけじゃない。仮にネクタイをしてスーツでビシッと決めた赤ちゃんが生まれたとしても、それがカッコ良いわけじゃない。なにがあってもカッコ良い、悪いは紙一重なのだ。だから、どっちであろうが全力でやり遂げればいい。途中で諦めて席に戻ることの方がよほどカッコ悪い。
チームを預かる立場としてもよく分かる話だ。チェンマイFCの選手にも時折、この“諦めの良さ”という悪癖が見られるからだ。
トレーニングでタイム内に走れない選手がゴール前で歩く、諦める。入れないと分かった瞬間に手を抜く。これはフィジカルトレーニングでの話だけど、試合で起きたら修正は難しくなってくる。
失点して諦める。ボールを取られても追いかけない。負けて悔しいと思わない。サッカーでこんなことが起きたら、チームを立て直すのは本当に難しくなるだろう。
「タイでプレーするのは、タイで指揮を取るのはカッコ悪い、だからタイではやらない!」
これはカッコ良いか悪いか? どちらとも言える。
ただどっちを選んだとしても、選んだ道で何をやっているか――。そこでカッコ良いか、悪いか、は決まる。
そこでひと言。
「人間、皆、カッコ悪い」
そう思えば、なんだって思い切ってやれるはずだ。結果を怖がらずに思い切って! カテゴリーなんて、国なんて、関係ない。
見た目にその方がカッコ良いから? カッコ悪いから? そんなふうに考えている奴の方が僕はカッコ悪いと思う。
2015年4月5日
三浦泰年
P.S.
二度目の開幕と位置づけて臨んだ6節のタイホンダ戦は、またもホームで引き分け。この試合に関する僕の気持ちは、心のなかにしまっておく。
ただ終了10秒前までリードを許し、勝点3をタイホンダに許しそうな状況での94分の同点ゴール。それを糧に次節に臨みたい。
生まれた時は皆、裸。カッコ良く生まれてくるわけじゃない。仮にネクタイをしてスーツでビシッと決めた赤ちゃんが生まれたとしても、それがカッコ良いわけじゃない。なにがあってもカッコ良い、悪いは紙一重なのだ。だから、どっちであろうが全力でやり遂げればいい。途中で諦めて席に戻ることの方がよほどカッコ悪い。
チームを預かる立場としてもよく分かる話だ。チェンマイFCの選手にも時折、この“諦めの良さ”という悪癖が見られるからだ。
トレーニングでタイム内に走れない選手がゴール前で歩く、諦める。入れないと分かった瞬間に手を抜く。これはフィジカルトレーニングでの話だけど、試合で起きたら修正は難しくなってくる。
失点して諦める。ボールを取られても追いかけない。負けて悔しいと思わない。サッカーでこんなことが起きたら、チームを立て直すのは本当に難しくなるだろう。
「タイでプレーするのは、タイで指揮を取るのはカッコ悪い、だからタイではやらない!」
これはカッコ良いか悪いか? どちらとも言える。
ただどっちを選んだとしても、選んだ道で何をやっているか――。そこでカッコ良いか、悪いか、は決まる。
そこでひと言。
「人間、皆、カッコ悪い」
そう思えば、なんだって思い切ってやれるはずだ。結果を怖がらずに思い切って! カテゴリーなんて、国なんて、関係ない。
見た目にその方がカッコ良いから? カッコ悪いから? そんなふうに考えている奴の方が僕はカッコ悪いと思う。
2015年4月5日
三浦泰年
P.S.
二度目の開幕と位置づけて臨んだ6節のタイホンダ戦は、またもホームで引き分け。この試合に関する僕の気持ちは、心のなかにしまっておく。
ただ終了10秒前までリードを許し、勝点3をタイホンダに許しそうな状況での94分の同点ゴール。それを糧に次節に臨みたい。