【指揮官コラム】チェンマイFC監督 三浦泰年の『情熱地泰』|「自然」をサッカーに活かせ

カテゴリ:特集

サッカーダイジェスト編集部

2015年03月31日

僕にとっての「自然」とは――。

タイでは遠出せずとも、こんなガーデンレストランで「自然」を気軽に楽しめる。

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 このコラムを書いている3月28日はオフだ。少しサッカーから離れた話をしようと思う。
 
 先日、友人にこんな質問をされた。
「『自然』と聞いたら何を思い浮かべますか?」
 
 僕が考えをまとめて答を言う前に、友人はこんなことを言った。
「日本では、山や森の緑、川が流れる景色のことを自然と思い浮かべがちですよね。でも、中国では違うんです。『弱肉強食』の世界こそが、中国における一般的な自然なんですよ」
 
 人は見る角度や生まれ育った環境によって、何を『自然』と感じるかが変わってくるのだろう。日本人のようにきれいな川が流れ、緑が多く空気が澄んだ『大自然』を大渋滞に巻き込まれながら見に行くのは、ある国の人からすればおよそ『不自然』な行動に映るかもしれない(笑)。
 
 しかし、僕が真っ先に思い浮かべた『自然』は、友人が言ったふたつのうちのどちらでもなかった。僕にとっての自然とは、「自分が自然体でいるかどうか」。つまりその行動を普段どおりの感覚で行なえているか、という意味での『自然』だ。
 
 おそらく、僕が思い浮かべた『自然』は、ここ何年かで大きく様変わりしてきたはずだ。例えば、人とのつながりという面で言えば、日常生活では携帯電話が普及し、個人個人と以前よりはるかに密に素早く連絡を取ることが可能になり、海外に行っても安価な料金で手軽に会話ができるようになった。200ドルを握りしめて電話を借りに行き、日本への国際電話をかけていた僕のブラジル留学時代とは大違いだ。
 
 食事の面でも、いまや日本食は世界各国どこへ行ってもたいていの場所では食べられる。ここタイでも250バーツ(約925円)程度と現地の感覚ではちょっと値は張るが、食べようと思えばいつでも日本食が食べられる。そうしたことが当たり前の、自然な感覚になっている。
 
 ところで、なぜ友人と『自然』について語り合うことになったかと言えば、やはりサッカーの話題が切り口になっていた。
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