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【橋本英郎】天皇杯決勝の明暗を分けた3つのポイント。ガンバは“挑戦者”になり切れなかった──

カテゴリ:Jリーグ

橋本英郎

2021年01月03日

プライドを捨て、果敢にチャレンジしていく姿勢があっただろうか

リードされると脆さが出るG大阪。終盤は猛攻を仕掛けたが……。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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【ポイント②:ガンバがチャレンジャーになれるか】

 僕はこの点をかなり重要視していました。

 ガンバは過去に天皇杯を4度制しています。その点で言えば優勝経験者であり、チャレンジャーではありません。ただ今季の群を抜いた強さを誇る川崎に対して、プライドを捨て、果敢にチャレンジしていく姿勢があっただろうか──。

 守備に追われる時間帯でも頑張り続けられる選手がいれば、交わされたり、ボールを獲られたあとの守備への切り替えが緩慢で、頑張り続けられない選手もいました。完全なるチャレンジャーに、チームとしてなり切れていない、そのように感じます。

 川崎の攻撃を食い止めるためには、ボールを奪われたあとの切り替えで、良い選択肢を与えてはいけません。局面を抜けられたら、いったんファウルをしてでも阻んでしまう(相手を傷つける、削るという意味ではありません)。

 カウンターの鋭さがあるなかで、そのカウンターを未然に防ぐ必要性がありました。

【ポイント③:選手交代、時間帯、試合の進め方はどうか】

 ゲームプランの作り方になります。

 鬼木達監督は交代枠をかならず使う、という記事を目にしました。行き詰まった展開の場合は、攻撃のスピード感を変える。勝っているときには体力的にしんどい選手、崩されはじめている選手のところをリカバリーする。といったように、常日頃から意図の伝わりやすい交代が多いなと感じていました。

 実際、元日の決勝でも得点後の交代枠の使い方は明確でした。しっかり疲れの見えた選手、狙われている選手、とどめを刺しにいく選手とハッキリしていました。

 宮本恒靖監督にも当然、ゲームプランがあったと思います。ただ、失点してしまったあとのプランよりも、同点で拮抗した状況で勝利に持ち込むプランに重きを置いていたように感じました。

 結果的には失点してしまってからのプラン、ある程度は捨て身で点を取りにいくというところで、すごく迫力のある攻撃が展開されて、同点に追いつく可能性もを感じました。このプランを自チームの力を信じて、同点の段階で躍動感ある戦いを先に仕掛けられていたら、展開も変わっていたのではないかと思いました。

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