大一番で露呈した課題。香川がクロップの確固たる信頼を得るためには?

カテゴリ:ワールド

山口裕平

2015年04月05日

香川は「我慢比べ」に耐えうる選手だと見なされず。

大一番に勝って、香川も、チームも勢いに乗りたかったが、ヨーロッパリーグの出場権獲得さえも微妙に……。 (C) Getty Images

画像を見る

 そもそもなぜこの大一番で、香川は先発できなかったのか。前半戦の対戦時にはスタメン出場し、前節には1ゴール・1アシストの活躍を見せていた。それにもかかわらず、だ。
 
 とはいえ、香川のベンチスタートを予想する地元メディアは少なくなかっただけに、このクロップ監督の采配は決して“サプライズ”だったわけではない。
 
 リーグ戦では次第に出場機会を増やしてきたが、CLのユベントス戦では2試合とも出番を与えられず、このバイエルンとの大一番でも先発を外れた。今回、香川の代わりに先発したのは、今冬のマーケットでザルツブルクから獲得したカンプルだった。前節香川がプレーしたトップ下にロイスが入り、左サイドにカンプルが入ったのだ。
 
 前半戦の対戦時、クロップ監督は香川をCF気味に配置した3トップを採用し、バイエルンの3バックのビルドアップを封じようとした。だが今回は基本布陣の4-2-3-1で臨んだのだ。しっかりパスをつないで組み立てるバイエルンに対し、よりハードワークできる選手を並べて「我慢比べ」に持ち込む。力のある相手へのクロップ監督の対抗策だ。
 
 つまり、香川はこの「我慢比べ」に耐えうる選手だと見なされなかったのだ。今後、ドルトムントはボルシアMG、ヴォルフスブルク、さらにドイツカップ準々決勝のホッフェンハイムと、重要な試合を残している。香川が先発の座を掴むためには、タフな試合でも戦えることを証明する必要がある。
【関連記事】
【ブンデス】バイエルンがドルトムントに勝利 ベンチスタートの香川は見せ場なし
【藤田俊哉の目】異彩を放った宇佐美と可もなく不可もなかった香川。両者の立場は逆転した
【日本代表】チュニジア戦の「10番」はどこへ…香川真司の危機感
【日本代表】本田圭佑の「二面性」が示す新チームの岐路
【日本代表│考察】「縦に早いサッカー」に、果たして本田と香川はフィットするか
【横浜FC】昨年12月10日に誰よりも早く始動――カズが“努力”で、J最年長得点記録を更新!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 2025年7月号
    6月10日(火)発売
    今、面白いクラブを総力特集‼
    ファジアーノ岡山
    徹底読本
    クラブが辿った奇跡のストーリーに迫る
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 2025年7月3日号
    6月19日発売
    新生レアル・マドリー完全攻略読本
    シャビ・アロンソ新体制が始動
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ