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フランス・メディアにスケープゴートされた酒井と長友。評価を上げるために必要なのは…【現地発】

カテゴリ:海外日本人

結城麻里

2021年01月02日

リーグ・アンで成功するために長友に求められるものは?

なかなか調子が上がらず、正念場を迎えている長友。(C)Getty Images

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 そもそもシーズン前半戦の酒井は、酷評されるようなパフォーマンスではなかった。コンスタントとは言えなかったが、「平均点以上」ではあった。昨シーズンのケガを乗り越え、いくつかの試合では勇敢なサムライの姿が戻ってきていた。

 しかもチャンピオンズ・リーグ(CL)、リーグ・アン、日本代表でほとんどの試合に出場し続けたのだ。初挑戦のCLではやや臆病になって学びの場に留まったが、それはチーム全員が同じだった。

 現に酒井は、『L’EQUIPE』が同紙と系列テレビのジャーナリストたちを対象に組織した2020年優秀選手投票でも、右SB部門の8位に食い込んでいる(12月30日発表)。昨シーズンのケガでブナ・サール(6位)に追い越されたとはいえ、今シーズン前半戦はけっして悪くなかったと言えるだろう。疲労からときに滲ませるようになったイライラ感をぐっと抑え、謙虚な炎の戦士であり続ければ、マルセイユ人は感謝し続けるに違いない。

 一方、長友は、ジョルダン・アマビの負傷でせっかく出番が回ってきたのに、チャンスをつかめなかった。中田浩二そっくりのオウンゴールも、フットボールにはときに恐ろしい不運と偶然がつきまとうという現実を、否応なく思い出させることとなった。
 
 そこには精神・フィジカル両面の準備不足が見えた気もする。いまのところ、ケビン・ストロートマンが豊富な経験をもってイタリアから乗り込んだにもかかわらず、リーグ・アンについていけなかった例に似ているかもしれない。

 オランダ代表MFは、このリーグを低レベルと思い込み、やや軽視しながらやってきて、「レベルの高さに驚いた」と正直に懺悔。リーグ・アンのスピード、フィジカル、テクニックにいまもついていけていない。もっともストロートマンの場合、給与の高さと失望の間に出たズレが怒りを呼んだ面も大きい。その点長友は、彼ほどのハンディは背負っていないと言える。

 したがってベテランSBの挑戦は、まさにここから始まる。

 パスワークの技術やインテリジェンスは高いのだから、そこには自信をもち、敵のスピードに負けず、上下動してもスタミナ切れしないフィジカルをつくることだ。またとくに守備面では、パスコースやシュートコースを潰すだけでは不十分で、足も身体も入れて積極的にデュエルに挑まねばならないだろう。
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