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【安永聡太郎】リーガ制覇も狙える! 注目の“ダークホース”セビージャの「補強」と「戦術」の特長を深掘り

カテゴリ:連載・コラム

木之下潤

2020年12月19日

「日本ではあのサイズのウインガーはまず生まれない」と評したのは?

セビージャの攻撃の切り札がこのオカンポスだ。(C) Getty Images

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 セビージャは今シーズンもサイドからイケイケの仕掛けを見せる。

 ゴリゴリタイプのウインガーのオカンポスは、マドリーも注目している存在。日本では、あのサイズのウインガーはまず生まれない。きっとボランチで潰し役か、2トップのセンターフォワードかで起用すると思うけど、アルゼンチンという土壌にかかれば「オカンポス」をウインガーに育て上げてしまう。

 185センチもある選手がサイドアタッカーとして育った背景を詳しくは知らないんだけど、モンチはそういう選手を連れてきた。最近の傾向でいうと右利きの選手を左のアタッカーとして起用し、カットインからシュートを狙わせるのが主流のなか、セビージャはウイングとしての仕事を求める。このチームはサイドを切り崩して突破し、チャンスを生み出すことが好きなんだよね。

 当然、オカンポスはタッチライン際に利き足の右足がある状態でプレーしている。

 実は、彼とコンビを組むヘスス・ナバスが右サイドバックにコンバートされて調子を上げ、スペイン代表に復帰するくらいまでになった。オカンポスと縦関係のコンビは非常に相性がよく、二人とも前への推進力を生かしつつ、5レーンの外側の2レーンを二人で上手に使い分けながら違いを生み出している。

 特にヘスス・ナバスはオーバーラップしたときには「やり切る」という意志の強さが若い頃を上回る気迫でプレーしているように見える。縦の仕掛けからのクロス。グラウンダーの早いクロスだったり、巻いたファーサイドへのクロスだったり、ニアサイドを狙った絶妙なスピードボールだったり。本当にクロスのパターンも豊富で質も高く、狙いも明確だ。
 
 これが昨シーズンから披露しているセビージャのおもしろい攻撃の基軸。スペインのアンダルシアという1対1をこよなく愛する地域で、ウインガーをこよなく愛する土壌にハマるチーム構成。右サイドの構築は非常にうまくハマっている。

 一方、左サイドはマドリーからレンタルした左利きのサイドバック、レギロンが昨シーズンは力を発揮していた。

 彼はウイングを外に張らせ、自分は内側のレーンで仕事をしたいタイプ。ペナルティエリア付近で斜めからボールをもらって中へと侵入していくのが得意。だから、左サイドの攻撃は大外を撒き餌に使って内側をどう生かしていくかで構成されていた。
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