【日本代表】指揮官も「スペクタクル」と評した岡崎慎司の“アシスト”の意味

カテゴリ:日本代表

小田智史(サッカーダイジェスト)

2015年04月01日

柴崎に“譲った”3点目は、「最初は行くつもりだった」。

80分に相手とのスプリント勝負を制して、柴崎の3点目を演出した。写真:菅原達郎(サッカーダイジェスト写真部)

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 ただし、この日は自身の充実感よりも、「若い奴らが点を取れたのが大きかった」と話す。80分には、柴崎ががら空きのゴールに放ったロングシュートを押し込むチャンスがあったが、相手DFをブロックして後輩にゴールを“譲った”。
 
 いわばストライカーとしての見せ場で、あえて黒子役に徹したプレーに、ハリルホジッチ監督も試合後「岡崎はチームのために、柴崎にゴールを取らせた。おそらくこれが私にとって一番スペクタクルだったかもしれません」と名前を挙げて賛辞の言葉を送っている。
 
「最初は行くつもりだった。でもボールが微妙で、歓声もすごかったので、ここで俺が触ってしまったら……と触るか迷った。ドイツだったら確実に触っている(笑)」とはにかむが、「いつでも決められる準備をしていた」からこそ、相手DFにスプリントで勝利してゴールを演出できたのだ。
 
「ゴールは選手にとってバロメーターになると自分は知っているので、あれは岳のゴールでいい。ああいったカウンターができたのが一番大事だし、(岳の)次のモチベーションになればそれでいいと思う」
 
 そうチームリーダーとしての自覚を覗かせる岡崎は、ハリルホジッチ監督の下でのサッカーについてこう言葉を続ける。
 
「速いサッカーになればなるほどしんどくなる。それを(1試合)通してやることの難しさを感じた。それでも一から変えようという監督の熱意は、自分がこれまで感じていることと共通する部分があったし、もっと上(のレベル)に行きたいと思うようになった」
 
「チームに足りない部分を見据えて、強化していくという意味で、自分たちは大きな役割を担っていると思う。もう一度ワールドカップに出て、戦いたい――。そこにみんなで向かっていこうと一体になっている。おそらく、監督はこのメンバーだけじゃなく、本当に多くの選手にチャンスを与えると思う。競争も激しくなるし、その改革の1回目ということで、監督のことを信じて付いていきたいと思った」
 
 岡崎は、アジアカップですべての人を「ガッカリさせてしまった」とその悔しさを心に深く刻んでいる。再スタート――。そう位置づける2連戦で、変化を見出せたことにやる気を漲らせている。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

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