結果はまあまあ、内容は残念、でも瑞穂らしいと言えば、瑞穂らしい
スコアレスの引き分けでパロマ瑞穂スタジアムの歴史はいったん、幕を下ろすことになった。多くのOBがそれぞれの思い出を語り、今の姿との別れを惜しむ。中でも山口慶や磯村亮太、菅原由勢らアカデミー出身の男たちにとっては、瑞穂こそが“ホームスタジアム”であり、そこでプレーする憧れ、試合を観に行く楽しみ、いつかは自分たちがというモチベーションになったとしみじみ語る。
この日、試合後のオンライン取材に応じたのは3年目のランゲラックと2年目の吉田だったが、「素晴らしいスタジアムで、世界でも素晴らしいファンがそこにはいる」と守護神が言えば、「試合に出ていて包まれている感があるスタジアム」と守備のエキスパートもその特別感を口にした。
試合前は曇りがちだった空も、試合開始前には青空が広がり、瑞穂らしい心地よい開放感を感じさせてくれた。結果はまあまあ、内容は残念、でも瑞穂らしいと言えば、瑞穂らしい。聖地とのしばしの別れは最高とは言えなかったが、その不完全燃焼を抱えたからこそチームは次節の必勝をなおさらに期すことにもなった。
取材・文●今井雄一朗(フリーライター)
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