【千葉】勝負弱さを払拭し、”4度目の正直”なるか

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2015年03月30日

泥臭く戦い、愚直に前へ――今季の千葉はひと味違う。

岡山戦では関塚采配が的中。ペチュニクを前線に上げたことで流れを呼び寄せた。写真:菅原達郎(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 これで徐々に岡山ゴールに近づくと81分、ついに均衡を破る。左サイドから谷澤がクロスを上げると「左サイドはうちのストロングポイント。相手はボールサイドに寄るので、逆サイドはいつも狙っている」と話した右SBの金井が大外で待ち受けダイビングヘッドで豪快にネットを揺らした。
 
 1-0での勝利、そして3位に付けていた横浜FCもC大阪に敗れ、千葉は約2年8か月ぶりにJ2の首位に立った。関塚監督は「まだ順位を気にする時期ではない」と語った一方で「我慢比べの一戦になったが、全員が攻守一体になってよく動いてくれた。ワンチャンスをモノにする、この辺の勝負強さは身に付けなくてはいけないので、前進したとは感じる」とチームの成長を評価した。
 
 ボランチの佐藤勇に好調の要因を聞くと「全員のハードワークがある」と話す。また、CBの大岩は「前の選手がハードワークしてくれるので、後ろはゼロで抑えないといけないと思っている。今年は全員の守備意識が高くなった。球際でも身体を張れている。去年はどうしてもキレイにやろうとしすぎた。今年は泥臭さが身に付いたと思う」とチームの変化を口にする。
 
 これまでプレーオフで3度敗れるなど、“勝負弱さ”は千葉の積年の課題だった。しかし、今季のチームは例年と違う姿を見せている。たとえ劣勢に立たされても、全員がハードワークする姿勢を失わず、球際で泥臭く戦いながら、愚直に相手ゴールを目指していく――。
 
 もしかしたら、見る者を楽しませる要素には欠けているかもしれない。しかし、J2で味わい続けた悔しさを晴らしてくれそうな、気持ちのこもった戦いを今季のチームは見せている。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 

大岩らが集中した守りを見せ岡山を完封。4試合で1失点と守備陣は固さを見せる。写真:菅原達郎(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

【関連記事】
【千葉】開幕直前に“逆輸入選手”能登を獲得
【千葉】17年ぶり復帰の鈴木隆行 「チームに気迫を」
【千葉】スロベニア代表ペチュニクらが加入。“勝負にこだわる年に”
【J新指揮官の肖像】岡山・長澤徹監督|泥臭く、頂上に旗を刺すことを目指して
【セルジオ越後の天国と地獄】結果ばかりを追い求めたら、同じことの繰り返しだよ

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ