清水の選手たちは「やっていることは間違っていない」という信念をより強固にしたはず
猛暑の中で疲労の影響が出始めた後半は、横浜が中盤のスペースを使って主導権を握る時間が増え、バイタルエリアでパスを回す状況が多くなったことが2得点につながった。
また疲労や運動量という面では、清水の2選手が同様のことを語っているのが興味深い。
「横浜のほうが自分たちより走っていたし、試合のテンポやパススピードが速かった。だから今までにないくらい呼吸が乱れていたし、今までにない高強度のゲームになったと思う」(金子翔太)
「相手のテンポは自分たちより明らかに速かったと思うし、隙あらばすぐにリスタートするとか、自分たちが休む時間もなく、息が切れた状態でサッカーをやることになってしまった。そこは自分たちも狙っている形ではあるし、僕たちがそれをやれるようにしていきたい」(西澤健太)
チームの合計走行距離は、横浜が123.851kmで今季2番目の数字。清水は117.847kmと少し落ちるが、今季のチーム平均(111.737km)を6km以上越えている。横浜のテンポに引きずられるように清水の走行距離が増えたことが窺える。これも後半で横浜が優位に立てた一因だろう。
ただ、optaのデータによればデュエル勝率は清水がわずかに上回り(52.8%)、とくにCBヴァウドの強さは光っていた。前半はポゼッションでもやや優位に立ち、シュート数は清水10本:横浜11本。攻撃のコンセプトにも共通点が多い中で、決定機に近い形はむしろ清水のほうが多かった。
また疲労や運動量という面では、清水の2選手が同様のことを語っているのが興味深い。
「横浜のほうが自分たちより走っていたし、試合のテンポやパススピードが速かった。だから今までにないくらい呼吸が乱れていたし、今までにない高強度のゲームになったと思う」(金子翔太)
「相手のテンポは自分たちより明らかに速かったと思うし、隙あらばすぐにリスタートするとか、自分たちが休む時間もなく、息が切れた状態でサッカーをやることになってしまった。そこは自分たちも狙っている形ではあるし、僕たちがそれをやれるようにしていきたい」(西澤健太)
チームの合計走行距離は、横浜が123.851kmで今季2番目の数字。清水は117.847kmと少し落ちるが、今季のチーム平均(111.737km)を6km以上越えている。横浜のテンポに引きずられるように清水の走行距離が増えたことが窺える。これも後半で横浜が優位に立てた一因だろう。
ただ、optaのデータによればデュエル勝率は清水がわずかに上回り(52.8%)、とくにCBヴァウドの強さは光っていた。前半はポゼッションでもやや優位に立ち、シュート数は清水10本:横浜11本。攻撃のコンセプトにも共通点が多い中で、決定機に近い形はむしろ清水のほうが多かった。
クラモフスキー監督も「ボールを持った時に何をするのか、良いポジションに入っていくことや良いテンポでボールを回すということはできていた」と手応えを口にする。横浜のほうは先発を6人変えていたことによる連係不足もあったかもしれないが、クラモフスキー監督が就任してから7か月という期間を考えると、攻撃に関しては清水が早く成果を挙げ始めていると言えるだろう。
清水の選手たちも、今の時点で横浜と互角に近い戦いができたことによって「自分たちがやっていることは間違っていない」という信念をより強固にしたはずだ。
試合終盤にもうひとつ横浜で印象に残ったのは、アディショナルタイムでもまったく逃げ切りに入ることなく追加点を目指して攻め続けていたことだ。リスクを承知で尖ったサッカーを最後まで貫く姿勢は、観ていて気持ち良かった。
今の清水はリードした試合でもそこまで徹底できていないが、クラモフスキー監督はそうした姿勢を好む指揮官だ。まだ成長過程の清水が、これから横浜とも異なる独自の「尖り方」を見せ始めたら、アイスタでの観戦はより楽しいものになるはずだ。
取材・文●前島芳雄(フリーライター)
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