【浦和】GK西川周作│日本一への挑戦

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2015年02月26日

出場を熱望する、3月27日、故郷・大分で迎える日本代表戦。

トレーニングマッチでは西川、チームとも順調な仕上がりを見せた。ACL初戦では敗れたが、28日のゼロックス・スーパーカップで仕切り直しと行きたい。 (C)佐藤明

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「試合……出たかったですよ。チャンス、来い、来いって思っていたんですけれどね」
 
「悔しい想いしかしていない」のは、日本代表でも一緒だ。
 
 西川が目指す「究極」は、日本一の攻撃的GKである。決してそれは守備をないがしろにしてもいいというわけではない。
 
 GKとして、守備を完璧にこなすのはもちろんのこと。加えて、攻撃――より具体的に、得点に関わること。サッカーは本来、得点数を競い合うスポーツだ。ならば、そこにGKが戦術的に加われれば、勝つ確率も上がるはずだと考える。

 あくまで11番目のフィールドプレーヤーとして、むしろフィールドの選手よりも多岐に渡る役割を完璧にこなすまで、追求している。
 
 だからペトロヴィッチ監督の全員で攻め、全員で守るという志向は、西川の目指すGK像と合致する。
 
「(浦和に加入する時)ペトロヴィッチ監督が『GKから攻撃は始まる。だから周作にはそこを追求し続け、ずっとチャレンジしていってもらいたい』と言ってくれたんです。一緒にやろうとかけてくれた言葉も嬉しかったけれど、それ以上に心に響きましたね」
 
 2015シーズンの初陣となった2月25日のACL水原三星戦は、相手の強烈な直接FKや1対1を防ぐなど、背番号1を付けた西川はさっそく存在感を放ったが逆転負けを喫した。彼の自慢である笑顔は、また取り戻せなかった。
 
 それでも試合は続く。

 ゼロックス・スーパーカップのG大阪戦、ACL2節のホームでのブリスベン・ロアー戦、Jリーグ開幕の湘南戦、リーグのホーム開幕・山形戦……。こうしてサッカーの試合が日常的に続くことは、西川的な発想で言えば、きっと幸せなことに違いない。
 
 そして日本代表の次なる戦いは、3月27日の日本―チュニジア戦だ。故郷の大分で行なわれるだけに、「その試合のメンバーにはまず選ばれたいし、やっぱり出たい」と意気込む。再出発の地としては、申し分ない。
 
 サッカーダイジェストの「Jリーグ選手名鑑2015年版」のアンケートで、今季の目標について次のように記している。
 
 目に見える結果を出す――。
 
 質と結果、守備と攻撃、すべての面で昨季を上回った時、西川は日本一のGKへ、そして浦和は日本一のクラブへとぐッと近づく。もちろん目指す高みは、まだ先にある。

取材・文●塚越始(サッカーダイジェスト編集部)
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